いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

2006年11月

法人税等の「申告期限の延長の特例」とは?

法人税等の申告期限は、原則として決算後2ヶ月以内です。申告期限を守らないと、大変に高額な無申告加算税(国税)や不申告加算金(地方税)が課されてしまいます。

 しかし、事業形態やビジネス上の都合等により毎年のように申告書の完成が申告期限ギリギリになってしまう会社もあるようです。
 中には、債権や債務にトラブル等を抱え、あらかじめ申告期限内に正確な申告ができないことが予想される会社もあります。

 このような場合、どうすればよいと思われますか?


 たとえば、申告期限の延長の特例を受ける、というのが一つの方法です。

 この特例は、適用を受けようとする事業年度の終了日までに、「申告期限の延長の特例の申請」を所轄の税務署等に提出することで申告期限を1ケ月延長することが可能な制度です。


 通常、この特例は上場企業等が「会計監査人の監査を受けなければならないことその他これに類する理由により決算が確定しない場合」に受けることができる制度ですが、「その他これに類する理由」のひとつとして「事業年度終了の日から3カ月以内に株主総会を開催する旨を定めている法人」も含まれます。

 つまり、定款に「事業年度終了の日から3カ月以内に株主総会を開催する旨」を追加すれば、上場企業でなくても特例を受けることができるのです。

 この特例を受けた場合、本来の納税期限(決算後2ケ月以内)から納税された日までの期間に応じて利子税が課税されますが、決算後2ケ月以内に予想される本税以上の額を一度2ケ月以内に概算納付しておくことで、結果として利子税は課税されないこととなります。


 やむをえない事情がある場合は、このような方法もある、ということです。あくまでも申告は申告期限までに行うのが基本ですよ。

オススメ店「イタリアンキッチン Tucci’s アトレ四谷店」(新宿区四谷)

 カジュアルで気楽に入れる雰囲気の、イタリアンのお店です。店の内と外を隔てる壁が低く、オープンで明るい感じのエントランス付近に、ひときわ目を引く赤いトマトのオブジェ。これが目印でしょうか?!

img5e119580yi036k もっちりとした食感のパスタもお気に入りですが、このお店はピザがイチオシ。店内に大きな石窯があり、焼きたてをいただくことができます。
 この焼きたてのピザ生地がとっても美味!外はパリっとしているのに、中はモチモチしていて、どんな種類のピザでもおいしくいただけます。中でもオススメは完熟トマトの甘みとモッツァレラチーズがいい感じのマルゲリータと、トマトソースにオレガノ、青森県産のしっかりしたお味のニンニクを一気にいただくチーズなしピザのマリナーラ。シンプルなピザほど、生地のおいしさが味わえるような気がします。

 四ツ谷駅に直結する駅ビル「アトレ」の中という駅ナカに近いロケーションなので、四ツ谷駅を利用して午後から出かけるときに大活躍してくれる?!レストランです。ちなみにTucci’sは「ツッチ」と読むそうです(^_^)。

従業員が10人を超えたら源泉所得税の納期の特例に注意

 厚生労働省等が発表した「平成18年度大学等卒業者就職状況調査」の結果によると、大学の就職内定率は68.1%(前年同期2.3ポイント増)だったことがわかりました。

また、同時期に発表された「平成18年度高校・中学新卒者の就職内定状況等」では、高校新卒者の就職内定者数が9万6千人(前年同期比10.5%増)、就職内定率は48.4%(同4.4ポイント増)ということがわかりました。

 新卒者採用の回復は、景気好転の兆しの一端を感じることができます。
景気が良くなり注文が増えてくると、現状の従業員だけでは足りなくなり、増員を図る企業が増えるからです。

未来ある若者に就職のチャンスが広がることは、とても好ましいことだと感じます。

 中小企業でも、景気回復の兆しを受けて従業員を増やす会社があります。
 この場合「源泉所得税の納期の特例制度」の取扱いについて、注意が必要です。


 源泉所得税の納期の特例制度とは、給与の支給人員が10人未満の場合、源泉徴収した所得税を半年分まとめて納めることができる特例です。

 原則として、源泉徴収した所得税は給与を支払った月の翌月10日(土日祝日の場合は次の平日)までに国に納めなくてはなりません。
 しかし、これは小規模事業者にとっては大きな事務負担になります。

 そこで、給与等の支払を受ける者が常時10人未満の源泉徴収義務者(企業など)に限り、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を所轄の税務署長に提出して承認を受けることで、毎月ではなく、半年ごとに納付することができるようになっているのです。
 この特例を利用している会社は多いようです。


 もし、従業員が10人以上になった場合は、速やかに「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」を所轄税務署長に提出し、毎月納付に切り替える必要があります。

 これを怠ると、従業員が10人以上になった月の翌月から届出を出した月までの納付額に対し、不納付加算税と延滞税が課せられる場合があるのです。

 従業員が10人以上になったときは、源泉所得税の納期の特例制度を利用しているかどうか、をまず確認することが重要なのです。

オススメ店「ノルブネ 麹町店」(千代田区二番町)

 麹町駅から徒歩1分、日テレ通りにも程近い韓国料理のお店です。韓国の民家(といっても韓国に行ったことはないのですが^_^;)を思わせる木の扉を通り抜けると、店内はいつも熱気にあふれている、パワフルなお店です。

 一番のオススメは石焼ビビンバ(850円)。モヤシやほうれん草などの野菜たっぷりの具材は辛すぎず濃すぎずちょうどよいお味。石焼き用の器に入ったご飯は、当然おいしい「おこげ」つき。下のほうから「おこげ」つきご飯をぐいっとかきだしながら、たっぷり野菜の具材とよーくまぜて、ハフハフいいながらいただく!コレできまりです。
 辛さが足りないときは、手元の香辛料で味が調節できるので、辛いもの好きな方でもおいしくいただけると思います。

 このお店のランチメニューは全品850円均一とリーズナブルな上に種類も豊富です。ランチの冷麺がおいしかった夏が懐かしい今日この頃ですが、これからの季節は鍋物系ランチを制覇したいと思っています(^_^)。
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クレジットカードの入金手数料は消費税の非課税取引

 最近、クレジットカードを使う機会が大幅に増えています。最近ではNHK受信料、電気代やガス代などの公共料金にいたるまで、クレジットカードが利用できるようになりました。

 先月、国内大手クレジットカード会社12社が「公金クレジット決済協議会」を設立するための準備委員会を立ち上げました。
 税金や国民年金、水道料金などの「公金市場」といわれる分野にクレジットカード決済を導入するための課題整理やインフラ面の検証を行う協議会の設立に向けて、準備が進められているようです。

 税金や国民年金などがクレジットカードで支払えるようになると、さらに便利になるかな、と感じています。


 消費者にとっては、「手持ちの現金がなくてもすぐに決済ができる」「手数料がかからない」「カードのポイントが貯まる」などのメリットがあるクレジットカードの利用。
 でも、店舗側の事情は少し異なります。


 クレジットカードの加盟店になると、カード発行会社からの入金はカード料率による手数料を差し引かれて入金されます。

 そのカード料率は実店舗で3〜5%(インターネットショップでは5〜7%)です。

 たとえば、1万円の商品代金がクレジットカードで決済されると、300円〜700円の手数料が発生するわけです。
 利益率の低い商品などでは馬鹿にならない手数料です。


 さらに、この手数料は消費税の課税取引にならないため、仕入税額控除することもできません。

 なぜなら、カード発行会社との取引は宅急便等の代金引換(代引き)サービスとは異なり、債権譲渡取引とみなされているからです。

 つまり、カード発行会社からの入金額(売上代金−手数料)は売上代金(売掛金)をカード発行会社に債権譲渡した額とみなされ、売上代金と実際の入金額との差額(手数料)は債権の譲渡損失として処理することになるのです。

 消費税法では、売掛金その他の金銭債権の譲渡は非課税とされています。

 したがって、クレジットカードの手数料(=譲渡損失)は仕入税額控除の対象にはならないのです。

 公金分野に関しては、税・料という特殊性や契約の対象が国や自治体となること、また、公金に関する諸法令の面でも、業界として関係省庁との様々な協議や確認を行う必要があるようです。

 公金をクレジット決済できるようになるには、手数料の問題等も含めて解決すべき課題がまだまだありそうですね。