今回ご紹介する企業は、株式会社シンクキューブさんです。業務システムの導入サポートやコンサルティング、ソフトウェアの開発を手がける企業です。
 お話は代表取締役の中川社長にうかがいました。

■Windows95の衝撃。企業内起業で事業をスタート
-御社の事業について。
中川氏「事業の柱は大きく3つです。
 1つ目は勘定奉行シリーズ(OBC)、PCA会計シリーズ(PCA)、弥生会計シリーズ(弥生)などの業務パッケージソフトの販売・導入・運用支援業務。
 2つ目はOBC社とのパートナー契約に基づき、勘定奉行シリーズのカスタマイズ。
 3つ目がオーダーメイド・コンピューターシステムの設計・製作・販売です。」

-起業のきっかけは?
中川氏「13年ほど前にWindows95をはじめて見たときに、画面のわかりやすさと値段の安さに衝撃を受けました。これからは中小企業でもコンピューターを使って経理処理する時代になると直感して、当時勤めていた会計事務所系コンサルティング会社に事業部を立ち上げました。」

-企業内起業という形ですね。
中川氏「そうですね。おかげさまで順調に売上が伸びて、3年後には社の本業であるコンサル業務の売上高を上回るほどに成長しました。
 会社の社長から独立したらどうか、というお話をきっかけに、ゼロから再スタートすることを決めました。」


■情報を集め、考え、やるしかなければやってみる
-順調に大きくなっていった事業ですね。
中川氏「ところが、はじめのころは事業、と言っても業界のことが何もわからなかったんですね。
 NEC本社の受付に行って『御社のパソコンを仕入れたいんですが』と相談したり、半年間で13,000件くらい飛び込み営業して売上高が30万円くらいだったり(笑)。

 でも、飛び込んでいったおかげで、NECの方からこの業界の仕組みや仕入先を教えていただいたり、ユーザーのニーズをつかむことができたり、と学ぶことが多かったですね。
 この体験が、後の業績拡大につながっていったと思います。

 行動を起こすときは現状で自分が入手でき得る限りの情報を入手し、精査し、即決しますが、入手できない情報があるときや誰もやったことがないことなどは、まずやってみる。
 それによって痛い目にあうこともありますが、自分から動いてあった痛い目は忘れないですね。」


■手間隙惜しまず行動し、汗をかいた「仕事」が最大の営業
-社長が心がけていることは?
中川氏「手間隙惜しまず行動し、汗をかくこと。当社の社員も手間隙惜しまず実現する力があると自負しています。
 そうして手がけた仕事はお客様からもご評価いただけていると思います。仕事が最大の営業ですね。」

-これからやりたいことは?
中川氏「私にとって、ソフトウエアは表現の1つの形です。現在、オーダーメイドで作っているパッケージソフトのノウハウを集約してシンクキューブの名前でパッケージソフトを出すことが夢です。好きで始めた仕事ですが、この仕事にめぐり合えてよかったと思っています。」


■いずみ会計に一言!
中川氏「明るい雰囲気とさばさばしたお話を聞いて、初対面から話が合いそうな先生だな、と思いました。創業5年目を迎えましたが、これからもご指導のほどよろしくお願いします。」
(取材協力:ライター山崎実由貴)



株式会社 シンクキューブ
【住所】東京都江戸川区篠崎町7-19-8
【TEL】03-5243-4300
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