今日ご紹介するのは「株式会社TMIT」です。公立大学法人首都大学東京のベンチャー企業第一号で2007年に設立。新しい研究成果活用型の大学発ベンチャーで、専門は最先端技術を誇る宇宙航空工学です。
お話は、代表取締役で航空宇宙工学研究の第一線で活躍されている藤井裕矩先生にお伺いしました。
■基礎研究のビジネス実用から教養講座の開発まで行うベンチャー企業
-御社の業務内容を教えてください。
藤井先生「研究成果活用型ベンチャーとして、基礎研究のビジネス実用をめざしています。TMITが持つ特許技術の活用も併せて行っています。
2007年度には、三菱重工の月周回する太陽発電衛星に、衛星の姿勢制御に関する研究成果を提供しました。
このほかに、講演活動やインターネットを利用した教養講座の企画開発なども行っています。
2008年3月にNASAの宇宙推進技術プロジェクトマネージャーのチャールズ・レス・ジョンソン博士と一緒に、宇宙開発と宇宙テザーロケットに関する講演を早稲田塾で行いました。
教養講座は、難しい数学や物理学の知識がない方でも宇宙工学を学べるよう、工夫しています。
単に知識を教えるだけでなく、最終的には宇宙船の設計にもチャレンジしてもらうようなコンテンツを開発中です。」
■世界初の宇宙テザーロケットにTMITの特許が活躍
-藤井先生は世界初の宇宙テザーロケット実験(2009年夏を予定)のために組まれた国際プロジェクトチームの中心メンバーですね。
藤井先生「宇宙テザーとは、宇宙で使用される紐(テザー)のことです。
宇宙テザーロケット実験は、テザーに電流を流すと地球の磁場との相互作用で力が生まれ、宇宙船を動かす推力にできる、という理論を検証する世界初の実験です。
今までの宇宙船は、燃料となる推進剤を積み込んで宇宙に飛び立ちますが、これには膨大な費用がかかります。
もし宇宙テザーが実用化されれば、推進剤を燃料に用いるよりも大幅に安いコストで様々な宇宙活動ができるようになるため、宇宙開発にとって非常に重要な実験です。
この実験では、2分間という短い時間内で300メートルの宇宙テザーを伸ばさなくてはいけません。
ロケットは超高速で動いていますので、テザーを釣具のリールのようなものに巻いて伸ばすと、切れたりたるんだりします。
そこで活用したのはTMITの特許技術『テザー折り込み装置』です。
テザーを折りたたんで出すことによって、どのようなスピードで動くものからも、瞬時にテザーを伸ばせる技術を使う予定です。」
■宇宙の技術が地上のビジネスの効率を変える
-宇宙の技術は地上で使えないのでしょうか?
藤井先生「地上では、紐にどれだけの力(張力)がかかっているかは、滑車を使って測ります。しかし、重力がほとんどない宇宙では、滑車を使ってテザーの張力は測れません。
そこで、レーザーを利用して非接触で張力を測る技術で特許をとりました。
振動している様子で張力を測るので、接触式では計測が困難な0.1グラム未満の張力も測定できます。
この技術は、例えば非常に細い貴金属線の張力測定などに活用できます。
これまでの貴金属線は、生産ラインで動いている線の長さを正確に切ることができず、受注量より多めに納品していたそうです。
この技術を使うと、生産ラインで動いている張力の小さい貴金属線でも正確に長さを測ることができるため、無駄がなくなるメリットがあります。
地上で実用可能な宇宙の技術はたくさんありますので、お困りのことはぜひご相談いただきたいですね。」
■いずみ会計に一言!
藤井先生「美人でかっこいい先生ですね(笑)。非常に親切で、対応が適切。安心してお任せしています。」
(取材こぼれ話)
藤井先生は今年4月からは、神奈川工科大学工学部機械工学科で航空機やスペースシャトルのパイロット養成にも取り組んでいらっしゃいます。パイロット養成は航空会社とNASAだけじゃないんですよ!
(取材こぼれ話2)
今回の取材では技術的なお話もたくさん伺いました。驚いたのは宇宙テザーを活用した宇宙軌道エレベーター理論!
これってアニメのガン●ムの世界の話かと思っていたのですが
(^-^;)。
宇宙開発の研究って思った以上に進んでいますね!
(取材協力:ライター山崎実由貴)
■株式会社TMIT
【住所】東京都台東区浅草2-27-13
【TEL】03-6914-2866
【FAX】03-6914-2866
【E-mail】tmit●pa2.so-net.ne.jp ●を小文字の@に代えてください。
お話は、代表取締役で航空宇宙工学研究の第一線で活躍されている藤井裕矩先生にお伺いしました。
■基礎研究のビジネス実用から教養講座の開発まで行うベンチャー企業
-御社の業務内容を教えてください。
藤井先生「研究成果活用型ベンチャーとして、基礎研究のビジネス実用をめざしています。TMITが持つ特許技術の活用も併せて行っています。
2007年度には、三菱重工の月周回する太陽発電衛星に、衛星の姿勢制御に関する研究成果を提供しました。
このほかに、講演活動やインターネットを利用した教養講座の企画開発なども行っています。
2008年3月にNASAの宇宙推進技術プロジェクトマネージャーのチャールズ・レス・ジョンソン博士と一緒に、宇宙開発と宇宙テザーロケットに関する講演を早稲田塾で行いました。
教養講座は、難しい数学や物理学の知識がない方でも宇宙工学を学べるよう、工夫しています。
単に知識を教えるだけでなく、最終的には宇宙船の設計にもチャレンジしてもらうようなコンテンツを開発中です。」
■世界初の宇宙テザーロケットにTMITの特許が活躍
-藤井先生は世界初の宇宙テザーロケット実験(2009年夏を予定)のために組まれた国際プロジェクトチームの中心メンバーですね。
藤井先生「宇宙テザーとは、宇宙で使用される紐(テザー)のことです。
宇宙テザーロケット実験は、テザーに電流を流すと地球の磁場との相互作用で力が生まれ、宇宙船を動かす推力にできる、という理論を検証する世界初の実験です。
今までの宇宙船は、燃料となる推進剤を積み込んで宇宙に飛び立ちますが、これには膨大な費用がかかります。
もし宇宙テザーが実用化されれば、推進剤を燃料に用いるよりも大幅に安いコストで様々な宇宙活動ができるようになるため、宇宙開発にとって非常に重要な実験です。
この実験では、2分間という短い時間内で300メートルの宇宙テザーを伸ばさなくてはいけません。
ロケットは超高速で動いていますので、テザーを釣具のリールのようなものに巻いて伸ばすと、切れたりたるんだりします。
そこで活用したのはTMITの特許技術『テザー折り込み装置』です。
テザーを折りたたんで出すことによって、どのようなスピードで動くものからも、瞬時にテザーを伸ばせる技術を使う予定です。」
■宇宙の技術が地上のビジネスの効率を変える
-宇宙の技術は地上で使えないのでしょうか?
藤井先生「地上では、紐にどれだけの力(張力)がかかっているかは、滑車を使って測ります。しかし、重力がほとんどない宇宙では、滑車を使ってテザーの張力は測れません。
そこで、レーザーを利用して非接触で張力を測る技術で特許をとりました。
振動している様子で張力を測るので、接触式では計測が困難な0.1グラム未満の張力も測定できます。
この技術は、例えば非常に細い貴金属線の張力測定などに活用できます。
これまでの貴金属線は、生産ラインで動いている線の長さを正確に切ることができず、受注量より多めに納品していたそうです。
この技術を使うと、生産ラインで動いている張力の小さい貴金属線でも正確に長さを測ることができるため、無駄がなくなるメリットがあります。
地上で実用可能な宇宙の技術はたくさんありますので、お困りのことはぜひご相談いただきたいですね。」
■いずみ会計に一言!
藤井先生「美人でかっこいい先生ですね(笑)。非常に親切で、対応が適切。安心してお任せしています。」
(取材こぼれ話)
藤井先生は今年4月からは、神奈川工科大学工学部機械工学科で航空機やスペースシャトルのパイロット養成にも取り組んでいらっしゃいます。パイロット養成は航空会社とNASAだけじゃないんですよ!
(取材こぼれ話2)
今回の取材では技術的なお話もたくさん伺いました。驚いたのは宇宙テザーを活用した宇宙軌道エレベーター理論!
これってアニメのガン●ムの世界の話かと思っていたのですが
(^-^;)。
宇宙開発の研究って思った以上に進んでいますね!
(取材協力:ライター山崎実由貴)
■株式会社TMIT
【住所】東京都台東区浅草2-27-13
【TEL】03-6914-2866
【FAX】03-6914-2866
【E-mail】tmit●pa2.so-net.ne.jp ●を小文字の@に代えてください。