今日は、少額減価償却資産のお話の2回目です。

 前回のお話で、資産の額によっては、いくつかの減価償却方法の中から有利なものを選べることをお話いたしました。

 今回は選ぶ際に気をつけなければいけないポイントをご紹介いたしましょう。


 前回ご説明のとおり、今年度税制改正では、「中小企業者の少額減価償却資産の特例」制度について年間300万円の上限が設定されました。

 この改正で注意しなければならないのは、単純に年間300万円を超えた金額が即時損金算入できなくなるということではなく、資産単位で判断されるということです。

 簡単な例を示すと、一台27万円の資産を20台購入した場合、27万円×11台分(297万円)までは即時に損金算入できますが、12台目以降の9台分(243万円)やその他の購入資産については年間300万の上限を超えてしまうので、通常の減価償却等を行うことになります。


 ところで、減価償却資産を購入した場合、償却方法として
A.通常の減価償却
B.3年均等償却(20万円未満の資産)
C.少額減価償却資産の即時損金算入(同10万円未満)
D.中小企業者の少額減価償却資産の特例(同30万円未満、年間300万円の上限あり)
の選択することになりますが、その選択により地方税(償却資産税)の取扱いが変わることは注意が必要です。


■償却資産税が課税される(A.とD.)
A.通常の減価償却、D.中小企業者の少額減価償却資産の特例
■償却資産税は課税されない(B.とC.)
B.3年均等償却、C.少額減価償却資産の即時損金算入


 中小企業者の少額減価償却資産の特例を選択した場合に償却資産税が課税されることに注意してください。

 これは地方税法において償却資産税の対象外となる少額資産の対象が「法人税法、または所得税法に規定されたもの」とされていることによるものです。
 中小企業者の少額減価償却資産の特例は租税特別措置法で規定されているため、償却資産税の対象となってしまうのです。

 中小企業者の少額減価償却資産の特例を選択した場合は、購入代金を即時損金算入するとともに、償却資産税申告のために通常の減価償却と同様にその資産についても償却資産申告に必要な管理を行う必要があります。