現行の公益法人は、平成25年11月までに公益財団法人・公益社団法人への移行認定の申請又は、一般財団法人・一般社団法人への移行認可の申請を行う必要があり、移行が認められなかったり、申請を行わなかった法人は解散したものとみなされる―
 これが、いわゆる「公益法人制度改革」の概要です。

 いずみ会計のお客様の中には、すでに移行認定・認可をうけたお客様もいらっしゃいます。
 そこで今回は、今年の4月1日から公益財団法人となり、新たな一歩を踏み出した「公益財団法人 日本キリスト教婦人矯風会」(以下、矯風会)さんに、移行認定の体験についてお聞きしてみました!

 矯風会は、平和、性・人権の尊重、酒・たばこの害防止を目標に、講演会の実施、政策提言、印刷物の頒布等の方法による女性と子どもの人権向上に資する事業、シェルターの提供等女性と子どもの福祉に資する事業などを行っています。
 その創立はなんと1886年!昨年、創立125周年を迎えた、現存する日本で最も歴史ある女性団体です。

矯風会館


 お話は会長の佐竹順子さんにお伺いしました。


Q.公益法人制度改革がはじまる、と聞いてどう思われましたか?

A.「設立した当初から公益性の高い活動を行っておりましたから、制度が変わることは矯風会にとって大きなメリットになると思いました。」


Q.大変だったことはありますか?

A.「私たちは公益性の高い活動を行っている、という自負はありましたが、公益性を制度に従って示すには、言葉ではなく会計の数字で示さなくてはいけない、ということに気づきました。

 例えば、私たちは講演会活動や会員に対する情報発信などでたくさんの資料のコピー・印刷を行っていますが、今まで大雑把にコピー代等として処理してきたものを、何の事業に使ったものなのか、厳密に分けることが求められるようになりました。
 これまで以上に緻密な会計が必要となり、苦労しました。」


Q. 会計面以外でも苦労はありましたか?

A.「地域ごとにあった支部制度の見直しや、財団法人の会員向けのサービスが公益事業と認められなくなるなど、制度改革によってそうせざるを得ない『枠組み』の変更がいくつかありました。

 こうした目に見える変更に伴って、法人の活動自体も変わってしまうのではないか?と、会員の中に不安と動揺が広がりました。

 設立当初からの『キリスト教精神に基づき、女性の視点に立って、社会全般の福祉の増進に寄与する』活動は決して変わらないこと、会員と法人との関わりも、組織の枠組みが変わるだけで会員と法人の関係性や心のつながりはこれまでと変わらない、ということをご理解いただくのに、時間が必要だなと思いました。」


Q.いずみ会計に一言!

A.「誰に相談して良いのかわからず途方に暮れていたところ、浦田先生にはいろいろと相談に乗っていただきました。
 ブログや相談メールでは、お茶目なコメントを返していただいたりして、ほっとすることもありました。今後も、くれぐれもよろしくお願いいたします。」


■公益財団法人 日本キリスト教婦人矯風会
http://www18.ocn.ne.jp/~kyofukai/index.htm

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