【質問】
フリーランスで活動をしている個人事業主ですが、消費税のインボイス方式がはじまった場合、私のような免税事業者はインボイスが発行できないということでしょうか?
仕事に悪影響がでないでしょうか?

【回答】
請求そのものはこれまでどおり行うことは可能です。ただし、免税事業者は消費税額を上乗せして請求することが事実上、できなくなります。



インボイス方式の導入は、消費税法上、大きな転換点となる改正です。
とはいえ、気になる方も多いかと思いますので、私個人の予想や考え方を含めて、考察してみようと思います。

「インボイス方式」とは、消費税法上、課税事業者が発行するインボイスに記載された税額のみを控除することができる方式のことをいいます。

課税事業者は「インボイス」の発行が義務付けられており、また、自ら発行した「インボイス」の副本の保存が義務付けられていること、「インボイス」に適用税率・税額の記載が義務付けられていること(ただし記載されている事項が整っていれば様式は自由)などといった点に加えて、免税事業者は「インボイス」を発行できないという特徴があります。

そうなると「免税事業者はどのように請求をすればよいのか?事業に影響は出ないのか?」といった疑問が出てくるかと思います。

請求そのものは、インボイス以外の方式(これまでどおりの請求書など)で行うことに問題はありません。
ただし、インボイス方式は、消費税額の計算上、インボイスの記載された税額のみを控除できるしくみですので、免税事業者からの仕入れについて仕入税額控除ができないということになります。

つまり、これまでは免税事業者であっても消費税を上乗せして請求することができたのですが、インボイス方式がはじまると、事実上、免税事業者は消費税を上乗せした金額での請求ができなくなるということです。

免税事業者は、このまま免税事業者を続けるか、あえて課税事業者になるかという決断を迫られることになるかもしれません。

課税事業者になった場合は、売上に消費税を上乗せして請求することができますが、インボイスの発行や管理の事務的な作業量が大幅に増えることになるでしょう。
また、当然のように消費税の納税義務が発生することにも注意が必要です。

免税事業者を続けるとすれば、消費税の納税義務はありませんが、これまで上乗せしていた消費税等は事実上、請求できなくなります。
取引先にも免税事業者であることがわかってしまいますので、取引先の心証も気になります。
実質上の値引きを甘んじて受け入れ、かつ、仕入価格には消費税が含まれるとなると、利益が圧迫される可能性が高いです。
このように、課税事業者になっても免税事業者を続けても、それぞれにメリット・デメリットがあります。

インボイス方式は、平成33年4月からはじまる予定で、まだまだ先の話になります。
制度開始までに、現行制度に改正が加えられる可能性も低くありませんので、今後の法令の動きにも注目したいですね。


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