【ポイント】
平成30年度の税制改正で、中小企業者等向けの所得拡大促進税制の見直しが行なわれ、一定の賃上げ等を達成した場合に給与等支給増加額の15%又は25%を税額控除するとされました。
従来よりも、シンプルな制度になったのが特徴です。


180417所得拡大促進税制
青色申告書を提出する中小企業者が国内雇用者に対して賃上げをした場合、法人税が優遇される制度「所得拡大促進税制」です。
平成30年度の税制改正により、よりシンプルな制度として生まれまわりました。

改正前は、給与支給額要件が、基準年度(平成25年4月1日以後に開始する各事業年度のうち、最も古い事業年度の直前事業年度)との比較などを含めて3用件を満たす必要がありましたが、改正により、賃上げ率が前年度比1.5%以上の1点になりました。(基準年度との比較要件は廃止

また、税額控除については、原則として給与等支給額の対前年度増加額の15%、一定の基準を満たした場合は25%(いずれも法人税額の20%が上限)となりました。

25%にするための「一定の基準」とは、(1)および(2)を満たすことをいいます。

(1)賃上げ率が前年度比2.5%以上
(2)次の(イ)又は(ロ)のいずれかの要件を満たしていること

 (イ)教育訓練費等が対前年比10%以上増加していること
 (ロ)事業年度終了の日までに、中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けており、その経営力向上計画に従って経営力向上が確実に行なわれたものとして証明されたこと

なお、平成30年4月1日から平成33年3月31日までの間に開始する各事業年度において適用されます。

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