いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

経営

御社は本当に中小企業者?中小企業向けの租税特別措置法の適用に要注意

【ポイント】
中小企業向けの租税特別措置法について、中小企業の税制優遇の基準「資本金1億円以下」に、「3年平均15億円以下」の所得基準が追加されることになりました。


これまで、中小企業向けの租税特別措置法について、中小企業の税制優遇の基準は「資本金1億円以下」とされてきました。
しかし、平成31年4月1日以後に開始する事業年度から、資本金の基準に加え、所得基準が追加されることとなりました。

新しい基準は「資本金1億円以下」の基準に、「3年平均15億円以下」の所得基準が追加されることになります。
そういえば最近、中小企業向けの税法上の特例措置を受けるため、企業活動や規模に比べて小さな資本金額の企業が見受けられることが話題となっていましたね・・・。

上記規定を受けて、新たな基準を満たさなかった企業が適用除外となる措置は以下の通りです。
・中小法人等の法人税の軽減税率(所得800万円以下の部分に15%)
・研究開発税制(中小企業技術基盤強化税制の適用)
・所得拡大促進税制(給与等支給額の増加要件・税額控除の上限)
・中小企業投資促進税制(特別償却・税額控除)
・商業・サービス業を営む中小企業者等の経営改善設備の特別償却・特別控除
・中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例

なお、改正の対象となる措置は、租税特別措置法における中小企業向けの優遇税制のみとなっています。
法人税法に規定される中小企業向け措置(例:法人税率の軽減<所得800万円以下の部分に19%>、貸倒引当金の損金算入、欠損金の繰越控除<100%損金算入可>、欠損金の繰戻還付制度、特定同族会社の特別税率の適用除外など)については、今回の改正の影響はありません。

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深い理由はないけれど3月決算・・・はやめましょう!

【ポイント】
売上の季節変動が大きい商売、お金に余裕がない月の2ヶ月前決算期、繁忙期と決算期が重なっている場合などは、決算期の設定を慎重に行い、場合によっては決算期の見直しも視野に入れてください。



法人を設立して、考えなければいけないことの一つが「決算期」です。
この「決算期」、あまり深く考えずに「決算といえば3月でしょ?」「なんとなく年末じゃない?」と適当に決めたが故に、その後苦労することもあります。

業態や資金繰りの都合によって、オススメ(&オススメできない)決算期があるので、心当たりの方はチェックしてください!

●売上の季節変動が大きい商売の決算期
スキー場や海水浴場などがわかりやすい例になりますが、売上に季節変動がある業種の場合、決算期は売上が上がる月を避けるのがベターです。

売上が上がる月は利益の予測が立てにくく、予想を上回る売上により利益が急増したり、予想を下回る売上で赤字になったり、資金繰りも立てにくくなります
売上に季節変動がある業種の場合、売上が上がる月が期首から事業年度の真ん中あたりにあると、事業計画も資金繰りも立てやすくなります。

●お金に余裕がない月の2ヶ月前の決算期は避ける!
資金繰りの事を考えると、お金に余裕がない月の2ヶ月前の決算期は避けたほうがよいでしょう。
決算から2ヶ月後には、決算の申告期限とともに、法人税・消費税などの納付期限がやってくるため、この時期は、通常業務よりも多くのキャッシュが必要になります。

特に、従業員にボーナスを支払う月、納期の特例を受けている場合の7月や1月(源泉税の支払があるため)、売掛金の回収が少ない月、仕入れの支払いが多い月などは、ただでさえ通常より多くのキャッシュが必要となるため、注意が必要です。

●繁忙期と決算月が重なっている場合は決算期変更も視野に!
決算月から申告月にかけては、通常の会計業務に加え、決算業務が必要となります。
特に、商品数が多い小売や卸売りなどの業種は、商品などの在庫を数える「棚卸」作業にかなりの時間が取られます。
決算業務に手を取られ、本業に影響を及ぼすことがないように、繁忙期に決算が重ならないように設定することがベターです。
実際に、小売業の大手企業は、いわゆる「ニッパチ」(2月、8月の閑散期)を決算月とするところも少なくありません。
もし「繁忙期と決算期がダダかぶり」の場合は、決算期の変更も視野に入れたほうがよいでしょう。


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『「知らなかった」では済まされないお寺の税務』(鎌倉新書)

私、浦田泉の著書『「知らなかった」では済まされないお寺の税務』(鎌倉新書)が発売となりました!
170210お寺の税務
この本は、宗教法人の税務に関して、その基本から税務調査の事例まで、2017年時点の最新事情を踏まえて解説しています。

永代供養墓や納骨堂、公益法人、NPO法人など、宗教法人の運営を取り巻く事業は常に変化しています。税務処理も時代に応じた対応が必要です。

また、近頃、宗教法人に対して、税務署からの「おたずね」の文書が届くケースが増えています。
税務署からの問い合わせがあっても、正しい運営をしており、正しく納税事務を行っていれば、なんの問題もありませんが、税務当局に、宗教法人の特殊な運営の実態を知ってもらい、宗教法人側も税に関する正しい知識を身につけることも必要です。
さらに「調査」が来てからの対応では、思わぬ不備も生じがちになりますので、これからの納税シーズンに向けて、特に宗教法人の皆様にはぜひご準備いただきたい一冊です。

宗教法人に関する税務は、株式会社と違うことも多いですので、ご住職やお寺にお勤めの方のみならず、色々な方にご一読いただければと思います!


●『「知らなかった」では済まされないお寺の税務』(鎌倉新書)
※「鎌倉新書オンラインショップ」からご購入いただけます▼
http://kamakura.shop24.makeshop.jp/shopdetail/000000000646/


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意外と知らない?!法人の実印について

【ポイント】
法人の印鑑登録は、設立手続きの際に行います。
なお、印鑑登録のルール上は、一定の大きさであり、照合に適するものであれば、印鑑の記載内容等はある程度自由に決めることができます。



法人格を有する会社は、個人と同じように実印の登録を行うことができます。
個人の印鑑登録は任意で、「実印は持っていない」という人も少なくないのに対して、会社の場合は設立手続きの際に法人の印鑑登録も同時に行いますので、どの会社にもいわゆる「実印」があるはずです。

法人の印鑑は、商業登記規則に印鑑登録のルールが定められています。
主なポイントは次のとおりです。
・印鑑の大きさは、辺の長さが一センチメートルの正方形に収まるもの
又は辺の長さが三センチメートルの正方形に収まらないものであってはならない。
・印鑑は、照合に適するものでなければならない。


一般的には丸型で周りに商号の記載があり、真ん中に「代表印」「代表取締役印」等刻印の入ったものを使用していることが多いかと思いますが、法律上、こうしたことを記載しなければいけない、という決まりはありません。

つまり、法律上大きすぎず小さすぎないもの(基準を満たしているもの)で、かつ照合できるものであれば、原則としてどのようなものでも会社の実印として登録できるのです。
もちろん、字体や形、記載内容など、ある程度自由に選ぶことができる、とされています。

法人の印鑑の製作が間に合わず、とりあえず適当な印鑑を登録し(例えば代表者の実印などでも大きさ条件等を満たしていれば登録できます)、後で出来あがった法人の印鑑を改めて登録、ということも可能です。(もちろん、改めて登録する際のコストはかかります)

なお、法人が住所変更(本店移転)した場合、同じ法務局の管轄内であれば印鑑証明書も自動的に書き換わりますが、管轄が変わった場合は、再度届出をする必要があります。(なお、法人のみの規定として、旧管轄において印鑑廃止の手続きは不要です)
また、本店移転に伴う印鑑再登録の場合は、法人の印鑑届出の際に必須となる「代表の方の個人の印鑑証明書」の提出は免除されます。


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株主総会議事録の添付が必要な登記申請に「株主リスト」の添付が義務化されます!

【ポイント】
「株主総会議事録の添付が必要な登記申請」(商号変更、目的変更、役員変更など)について、決議に必要な株主割合を記載した証明書(株主リスト)を添付することが義務付けられることとなりました。



商業登記規則が改正され、「株主総会議事録の添付が必要な登記申請」について、決議に必要な株主割合を記載した証明書(株主リスト)を添付することが義務付けられることとなりました。

そういわれると気になるのは、
「株主総会議事録の添付が必要な登記申請って何?」
「証明書(株主リスト)に何を記載するの?」

ということではないでしょうか?

まず「株主総会議事録の添付が必要な登記申請」の主なものを挙げると、商号変更、目的変更、本店の区の変更、役員変更等が該当します。

次に「証明書(株主リスト)」に記載する事項とは、
「議決権の上位10名」または「議決権の数の割合を多い順に加算し、その加算した割合が3分の2に達するまでの人数」のうち、少ない人数の株主についての以下の記載をすることとされています。
(1)氏名(個人)または名称(法人)
(2)住所
(3)所有株式数
(4)議決権の数
(5)議決権割合


この改正は、平成28年10月1日以降に申請する登記から適用されます。
会社登記については、徐々に厳格化されつつあるように思います。
この機会に、株主名簿の整備について、今一度ご確認ください!


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