いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

税金/法人税

過去に納めた法人税が還付される?!(青色欠損金の繰戻し還付)-新型コロナウイルス感染症の影響

【ポイント】
青色申告書を提出する中小企業者等で青色欠損金があるものは、1年間の繰り戻し還付(過去に納めた法人税の還付)が受けられます。これは法人税法上の制度で「中小企業者等の青色欠損金の繰戻し還付」といいます。

200818

新型コロナウイルス感染症の影響により、前期までは絶好調だった決算が一気に赤字に転落、という法人も少なくありません。

法人税法上、青色申告書を提出する中小企業者等で青色欠損金があるものは、1年間の繰戻し還付(過去に納めた法人税の還付)を受けることができる制度があります。

ざっくりいうと、過去1年で納めた税金を当期の欠損金と精算して戻してもらうことができる制度、といったイメージのもので「中小企業者等の青色欠損金の繰戻し還付」という制度です。

この制度の適用要件は次の2点です。
(1)連続して青色申告書である確定申告書(青色申告書)を提出していること。
(2)申告期限内に「欠損事業年度の青色申告書」と「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を同時に提出すること。


この制度はこのご時世を受けたものではなく、以前からある制度です。
特別なものではありませんが、申告・納税に関わる制度ですので、この制度を利用する場合はまず顧問税理士等にご相談ください。


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業績悪化で役員報酬の減額、税務上の取り扱いは?-新型コロナウイルス感染症の影響

【質問】
当社は新型コロナウイルス感染症の影響により予定していた収入がなくなり、家賃や従業員の給与等の支払いもままならない状況です。
そのため、役員給与の減額を行いたいと思うのですが、税務上、問題はないでしょうか?

【回答】
この場合の役員給与の減額改定は、法人税法上の「業績悪化改定事由」に該当する可能性が高く、改定前に定額で支給していた役員給与も改定後に定額で支給する役員給与も定期同額給与に該当し、損金算入することができるでしょう。

200811

新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していた収入がなくなって日々の支払いにも苦慮する方が増えています。
御相談の方のように、こんな時だからこそ、社長の給与を減額してでも事業を続けたいと考える方は多いかと思います。

しかし、役員給与等の金額を会社の業績によって自由に上げたり下げたりできると、利益操作の温床にもなりかねないため、法人税法上、役員給与等は決められた方法により支払っていない場合は損金不算入とする措置がとられています。役員給与等の支払い方の代表例が「定期同額給与」で、多くの中小企業はこの方法により役員給与等を支払っているかと思います。
定期同額給与のことを少し乱暴にまとめると、「毎月同じ金額の給与を1年間支払い続けないと、その役員給与等は損金不算入になる」ということです。

しかし、定期同額給与には例外の規定があります。
そのうちの一つが、「その事業年度においてその法人の経営状況が著しく悪化したこと等によりされた定期給与の額の減額改定」(業績悪化改定事由)です。
これに該当する場合は、たとえ期中で役員給与等の金額が変わっていても「定期同額給与」となり、全額が損金算入されます。


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取引先の家賃を免除した場合の税務上の取り扱い

【ポイント】
新型コロナウイルス感染症の影響により、取引先に対して不動産を賃貸する所有者等が賃料を減免した場合、災害時と同様にその免除による損失の額は税務上の損金として計上することができます。

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新型コロナウイルス感染症の影響により、飲食店などの取引先で「入居するビル等の賃料が支払えない!」という方が増えています。
こうした取引先に対し、不動産を賃貸する所有者等が、一定の条件のもとで賃料を減免した場合、その免除による損失の額を税務上の損金として取り扱うことができます。

通常の場合、賃料減免の依頼を受けて賃料を減免した場合、その損失の額は「寄付金」として取り扱うこととなり、税務上の損金算入が制限されます。

しかし、今般の新型コロナウイルス感染症の影響により賃料の支払いが困難となった取引先から、賃料の減免の依頼を受けた賃貸用ビルの所有者等が、営業に被害が生じている間の賃料を減免した場合、その損失の額は全額損金に計上できるとされています。


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新型コロナ関連の助成金、税金がかかるの?!

【ポイント】
新型コロナウイルス感染症に対する各種助成金について、課税対象となるものと課税対象とならないものがあります。

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新型コロナウイルス感染症に対する緊急経済対策として、様々な助成金等が支給されています。
これらの助成金について、税務上の取り扱いが気になるところです。

まず、特別定額給付金(一人あたり一律10万円)については、所得税の対象にはなりません。これは、4月30日に成立した新型コロナウイルスに対応するための臨時特例に関する法律に「所得税を課さない」と記載されているからです。
子育て世帯への臨時特別給付金(児童1人あたり1万円)も、課税対象外です。

一方、持続化給付金(法人は最大200万円、個人事業主は最大100万円)や、雇用調整助成金(雇用を維持した企業等に休業手当を助成)、各自治体が支給する休業要請への協力金等については、法律上、法人税や所得税の課税対象となります。

ただし、受け取った金額に対して法人税等を支払わなければいけない、というわけではなく、受け取った金額は「売上などと同様に収入として計上する」ということです。
ここから通常通り、費用等を差し引いて課税所得を計算していくことになりますので、非常に大雑把に言うと「助成金を受け取ってもなお赤字ならば法人税等は発生しない可能性が高い」ということになります。


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個別に申告・納付期限の延長が認められます!-新型コロナウイルスの影響

【ポイント】
新型コロナウイルス感染症の影響により、法人がその期限までに申告・納付ができない「やむを得ない理由」がある場合には、申請により期限の個別延長が認められます。
「やむを得ない理由」は、法人の従業員等が新型コロナウイルス感染症に感染したケースだけでなく、感染拡大防止に関連した幅広い範囲で認められる可能性があります。

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昨今の新型コロナウイルス感染症の各地での感染の拡大状況を踏まえると、これから申告期限を迎える法人の中には、期限までに申告等が困難な方も多いかと思います。
国税庁は、新型コロナウイルス感染症の影響により、期限までに申告等が困難な方々の為に、「個別の申告期限延長の手続等」についてFAQを公表しました。

●個別延長が認められるケース
新型コロナウイルス感染症の影響により、法人がその期限までに申告・納付ができない「やむを得ない理由」がある場合には、申請により期限の個別延長が認められます。
「やむを得ない理由」とは、法人の役員や従業員等が新型コロナウイルス感染症に感染したようなケースはもちろんですが、他のケースも認められます。

例えば…
・体調不良により外出を控えている方がいること
・平日の在宅勤務を要請している自治体(緊急事態宣言が出された地域など)にお住いの方がいること
・感染拡大防止のため企業の勧奨により在宅勤務等をしている方がいること
・感染拡大防止のため外出を控えている方がいること

といった方々がいることにより、通常の業務体制が維持できないことや、事業活動を縮小せざるを得ないこと、取引先や関係会社においても感染症による影響が生じていることなどにより決算作業が間に合わず、 期限までに申告が困難なケースなども「やむを得ない理由」とされます。

●申告・納付期限
新型コロナウイルス感染症の影響により、期限内に申告・納付することが困難な法人は、申告・納付ができない「やむを得ない理由」がやんだ日から2か月以内の日を指定して申告・納付期限が延長されます。
申告書等の作成・提出ができるようになってからの作業で問題ありません。

●手続き方法
手続きの方法ですが、本来でしたら別途、申請書等を提出することが必要ですが、国税庁が出したFAQによると「別途、申請書等を提出していただく必要はなく、申告書の余白に『新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請』である旨を付記」することで足りるとしています。


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