【質問】
ダイレクト納税ができると便利になる、という話を聞きました。
ダイレクト納税って何ですか?具体的に何が便利になりますか?

【回答】
国税電子申告・納税システム(e-TAX)を利用して納税申告をする場合、事前に税務署や金融機関に届出をしておけば、申告と同時に税の納付までできるという、国税の新たな納付手段です。
源泉所得税や法人の消費税のように申告・納付回数が多い手続きに利用すると、大変に便利です。


 国税庁が「平成21年9月から新たな電子納税であるダイレクト納付のサービスが開始」されることをアナウンスしています。

 ダイレクト納付とは、平成20年度税制改正で認められることになった国税の新たな納付手段です。
 国税電子申告・納税システム(e-TAX)を利用して納税申告をする場合、事前に税務署や金融機関に届出をしておけば、申告と同時に税の納付までできるというものです。

 納付は指定した預貯金口座から行われますが、インターネットバンキングを利用した場合とは違って利用手数料等がかかりません。また、納付日を指定することもできます。

 簡単に言えば、公共料金などの自動引き落とし(振替)に近いイメージです。

 同様の仕組みとして振替納税がありますが、振替納税は申告所得税、および個人消費税のみが対象なのに対し、ダイレクト納付はe-TAXで電子申告が可能な税目のすべてに適用できます。

 つまり、源泉所得税や法人の消費税のように申告・納付回数の多い手続きに利用できるので非常に便利です。

 ダイレクト納付を利用するためには、まずe-Tax利用の手続きをする必要があります。

 すでに手続き済みの方は、ダイレクト納付の利用可能金融機関をチェックし、利用予定の金融機関がダイレクト納付可能かどうかをチェックします。

 ダイレクト納付ができる金融機関でも、預貯金種によっては利用できないことがありますので詳しくは各金融機関にお問い合わせください。
 
 利用可能金融機関のチェックが終わったらば、ダイレクト納付利用届出書を所轄の税務署に提出します。 届出書は国税庁のホームページからダウンロードすることができます。

 税務署にダイレクト納付利用届出書が提出された後、税務署と金融機関において所定の確認・登録作業が完了し、ダイレクト納付の利用が可能となった方には、e-Taxのメッセージボックスに「ダイレクト納付登録完了通知」が格納されます。

 「ダイレクト納付登録完了通知」が格納されるまでダイレクト納付は利用できませんので、その場合は、金融機関等の窓口での納付など、その他の納付手段で納付してください。


 ただし、注意も必要です。

 ダイレクト納付の場合は振替納税のように納期限の延長という特典は使えません。
 税務署に届出を提出してから利用可能になるまで1ヶ月程度かかる、ダイレクト納付ができるのはe-Taxの利用可能時間内(通常は平日の午前8時30分から午後9時まで)で、かつ利用する金融機関のオンラインサービス提供時間内に限られる・・・などの、時間的制限もあることにご注意ください。


 届出の方法や不安な点などございましたら、税理士までお問い合わせください。


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