いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

印紙

多く貼りすぎた印紙税

【質問】
先日、取引先と請負に関する契約を結び、契約書を交わしました。
その際に、私のうっかりミスで、本来貼るべき金額より大きい金額の収入印紙を貼ってしまい、消印を押してしまいました。
過大にはった金額の印紙税、取り戻す方法はありませんか?

【回答】
印紙税法による還付を受ける場合には、税務署に用意してある「印紙税過誤納確認申請書」に必要事項を記入して納税地の税務署長に提出してください。
申請にあたっては、印紙税が過誤納となっている文書と印鑑が必要です。



 もし汚損やき損のない収入印紙ならば、最寄りの郵便局で他の額面の収入印紙と交換することができます。(収入印紙の交換制度、といいます)

 この場合、郵便局に提出する収入印紙1枚につき5円の手数料がかかります。収入印紙を現金に交換することはできません。

 ただし、印紙税の納付は、課税文書の作成の時までに収入印紙をはり付け、消印することによって納付するのが原則です。

 ご相談の方のように、所定の金額を超える収入印紙をはり付けたり、印紙税のかからない文書に収入印紙をはり付けた場合のように、誤って納めた印紙税額は還付の対象となります。


 印紙税法による還付を受ける場合には、税務署に用意してある「印紙税過誤納確認申請書」に必要事項を記入のうえ、納税地の税務署長に提出してください。
 この場合の納税地は、文書の種類や記載内容などによってそれぞれ異なる場合がありますのでご注意ください。

 なお、申請に当たっては、印紙税が過誤納となっている文書と印鑑、法人の場合は代表者印が必要となります。

 還付される税金は、銀行口座振込あるいは郵便局を通じての送金となるため、還付金を受け取るまでに若干の日数がかかるのでご注意下さい。


 ちなみに、収入印紙は、印紙税のみでなく、登録免許税や国への手数料の納付などにも使用されています。
例えば、登録免許税を納付するために収入印紙をはり付けたような場合には、たとえ誤ってはり付けたものであっても印紙税法による還付の対象とはなりません。


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病院の領収書に印紙がない?!

【質問】
体調を崩し、病院で精密検査をしました。
そのとき病院から受けた領収書が3万円以上なのに印紙が貼ってありませんでした。
医療費控除の申告をする際に、印紙のない領収書って問題になりませんか?


【回答】
問題ありません。医師、医療法人等が発行する領収書は、営業に関するものではないとして印紙税は非課税になります。

 印紙税が課される文書で一番多いのは、売上代金に係る金銭等の受取書(領収書)です。
 この領収書に係る印紙税は、階級定額税率(領収書額の多寡によって印紙税を段階的に区分)と呼ばれ200円から20万円までの14段階の税額を定めています。

 不動産の譲渡等に関する契約書、また、請負に関する契約書も、印紙税がかかる文書として一般的なものです。

 ところが、印紙税が課税されない領収書もあります。

 その代表的なものが、病院等から受ける領収書です。

 印紙税は、領収書の作成者(病院等)の立場からみて「営業に関しないもの」であるときは、金額の多寡にかかわらず、すべて非課税となります。

 印紙税法上、「営業」の定義に関する明文の規定はありませんが、医師、弁護士、税理士等、公益法人、医療法人が作成する領収書は、営業に関しない受領書として課税されません。

 また、売掛金と買掛金を相殺する場合に領収書が交付される場合があります。
 印紙税法でいう受取書(領収書)とは、「金銭等の受領事実を証明する目的で作成するもの」のことです。
 ですから、相殺のように金銭の授受が伴わないもので、領収書にその旨(相殺を示す文言)が明記されていれば、例え領収書という名前がついていても印紙税は課税されません。


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仮契約書などに印紙は必要か?

 ビジネス上では、仮契約書や仮注文書が作成、交付されることがあります。
 契約書や注文書に「仮」とつければ、正式文書にならないと考える方もいるようですが、実際には注意が必要です。

 今日は仮契約書などに対する印紙税の取り扱いについてお話いたします。


 正式な契約書や注文書であるかないかはその内容によって決まります。
 取引の金額や時期などが明記された文書は訴訟等においては正規の契約書と判断される場合があります。


 一般に契約書には印紙税が課税されます。
 印紙税というのは、印紙税の対象となる契約書や領収書等の「文書」にかかる税金で、取引にかかる税金ではありません。

 そのため、たとえ1個の取引であったとしても、複数の契約書が作成されれば、それぞれの契約書に印紙税が課税されます。
 予約契約書や停止条件付の契約書、覚書、請書などでも同様です。

 つまり、文書の形態が契約書であれば、その名称に関わらず印紙税の課税対象になります。


 これは仮契約書でも同じです。


 「仮」だからと印紙を貼らない事業者もいますが、一個の取引に対し仮契約書と本契約書を作成する場合には、両方の契約書に印紙税が課税されます。


 仮契約書や仮注文書は悪徳業者や詐欺師が使う騙しのテクニックの一つでもあります。

 もし、仮契約書や仮注文書を作成、発行せざるを得ない場合には、それが「仮」の内容であることを明確にしておきましょう。