いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

新消費税法

披露宴代の消費税UPをネタに、結婚を迫られました

【質問】
長年おつきあいをしてきた彼女が結婚したいと言い出しました。
なんでも、友達の結婚式に出席したところ、披露宴会場の雰囲気が
とても気に入り、自分も同じ会場で式を挙げたいとのこと。

ただ、そこはとても人気の会場らしく、今から予約を入れても
来年(平成26年)3月にわずかに空きがあるものの、4月にならないと
十分に日程が選べないそうで、彼女は「消費税が上がる前の3月に
披露宴をしたいから早く予約を!」と言うのです。

いつかはけじめを、
と思っていましたが、こんな形でけじめをつけるのもどうかと思います・・・。

【回答】
工事の請負に係る契約に類する契約については、
「仕事の内容につき相手方の注文が付されている」契約について、事業者が、平成8年10月1日から指定日の前日(平成25年9月30日)までの間に締結した一定の契約に基づき、平成26年4月1日以後に当該契約に係る課税資産の譲渡等を行う場合には、当該課税資産の譲渡等については、旧税率が適用されます。


新消費税法が施行されるにあたり、「工事の請負等の税率等に関する経過措置」というものが設けられています。

事業者が、平成8年10月1日から指定日の前日(平成25年9月30日)までの間に締結した工事の請負に係る契約、製造の請負に係る契約及びこれらに類する一定の契約に基づき、施行日以後に当該契約に係る課税資産の譲渡等を行う場合には、当該課税資産の譲渡等(指定日以後に当該契約に係る対価の額が増額された場合には、当該増額される前の対価の額に相当する部分に限ります。)については、旧税率が適用されます。

披露宴の引受けに係るものは、工事の請負に係る契約に類する契約とされ、「仕事の内容につき相手方の注文が付されている」契約であることを要件に、経過措置を受けることができます。

「仕事の内容につき相手方の注文が付されている」契約とは、例えば、次のような契約をいい、注文の内容、注文に係る規模の程度及び対価の額の多寡は問いません。

(1)請負等の契約に係る目的物の仕様又は規格等について相手方の指示が付されている場合のその契約
(2)請負等の契約に係る目的物の原材料を相手方が支給することとされている場合のその契約
(3)修理又は加工等を目的とする請負等の契約

なお、具体的には、次のようなものが該当します。

○ 名入アルバム、名入タオル、名入引出物の製作
○ カップ、トロフィーの名入
○ 絵画、工芸品等の修復
○ 肖像画、胸像等の製作
○ パック旅行の引受け
○ 結婚式、披露宴の引受け
○ インテリアの製作(カーテン、敷物の取付工事を含みます。)
○ どん帳の製作
○ 服、ワイシャツ等の仕立て
○ 宝飾品の加工

ざっくり言うと、現時点であまり選択肢のない3月の披露宴を選ばなくても、指定日の前日(今年の9月30日)までの間に契約を結んでおけば、来年4月以降の披露宴であっても旧消費税率を適用することができます。

とはいえ、指定日の前日までもそれほど日があるとは言い切れませんので、「けじめ」をつけるならお早めに・・・
なんて、余計なお世話ですね(^-^)。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから

工事の請負等の税率に関する経過措置@消費税

【質問】
工事の請負等の場合、一定の契約を事前に結んでおけば、
完成品の引き渡しが、消費税税率が上がった後でも旧税率が適用される、
という話をどこかでききました。当社はソフトウエアの開発を行っており、
工事請負と同様の扱いを受けられるとも聞きましたので、詳しく教えて下さい。

【回答】
事業者が、平成8年10月1日から指定日の前日(平成25年9月30日)までの間に
締結した工事の請負に係る契約、製造の請負に係る契約及びこれらに類する
一定の契約に基づき、新消費税法施行日以後に当該契約に係る課税資産の
譲渡等を行う場合には、当該課税資産の譲渡等については旧税率が適用されます。

事業者が、平成8年10月1日から指定日の前日(平成25年9月30日)までの間に
締結した工事の請負に係る契約、製造の請負に係る契約及びこれらに類する
一定の契約に基づき、新消費税法施行日(平成26年4月1日)以後に当該契約に
係る課税資産の譲渡等を行う場合には、当該課税資産の譲渡等(指定日以後に
当該契約に係る対価の額が増額された場合には、当該増額される前の対価の額に
相当する部分に限ります。)については、旧税率が適用されます。

これを「工事の請負等の税率等に関する経過措置」と言います。

なお、事業者が、この経過措置の適用を受けた課税資産の譲渡等を
行った場合には、その相手方に対して当該課税資産の譲渡等がこの経過措置の
適用を受けたものであることを書面で通知することとされています。

「工事の請負等に関する税率等の経過措置」に規定する経過措置の適用対象となる
契約は、平成8年10月1日から指定日の前日(平成25年9月30日)までの間に
締結した次の契約です。

(1) 工事の請負に係る契約
日本標準産業分類(総務省)の大分類の建設業に分類される工事につき、その
工事の完成を約し、かつ、それに対する対価を支払うことを約する契約をいいます。

(2)製造の請負に係る契約
日本標準産業分類(総務省)の大分類の製造業に分類される製造につき、
その製造に係る目的物の完成を約し、かつ、それに対する対価を支払うことを
約する契約をいいます。

(注) 製造物品であっても、その製造がいわゆる「見込み生産」によるものは「製造の
請負に係る契約」によって製造されたものにはなりません。

(3)これらに類する契約
測量、地質調査、工事の施工に関する調査、企画、立案及び監理並びに設計、
映画の制作、ソフトウエアの開発その他の請負に係る契約(委任その他の請負に
類する契約を含みます。)で、仕事の完成に長期間を要し、かつ、当該仕事の
目的物の引渡しが一括して行われることとされているもののうち、当該契約に係る
仕事の内容につき相手方の注文が付されているものをいいます。

(注) 「仕事の内容につき相手方の注文が付されているもの」には、建物の譲渡に
係る契約で、当該建物の内装若しくは外装又は設備の設置若しくは構造についての
当該建物の譲渡を受ける者の注文に応じて建築される建物に係るものも含まれます。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから

新消費税法が適用される前後で返品処理をした場合の消費税の取扱い

【質問】
販売商品の返品について、当社では4月中に返品を受けた商品は、
3月中の販売に対応するものとして処理しています。
消費税が上がった後の平成26年4月中の返品については
平成26年3月中の販売に対応するものとして、旧消費税法の
規定に基づき売上げに係る対価の返還等に係る消費税額の
計算を行って差し支えないですか。

【回答】
新消費税法施行日前(平成26年3月31日まで)に行った商品の
販売について、施行日以後に商品が返品され、対価の返還等を
した場合には、旧消費税法の規定に基づき売上げに係る対価の
返還等に係る消費税額の計算することとされています。

ご相談の方のように、合理的な方法により継続して返品等の処理を
行っている場合には、事業者が継続している方法により、売上げに係る
対価の返還等に係る消費税額を計算しても差し支えありません。

施行日前に行った商品の販売について、施行日以後に商品が返品され、
対価の返還等をした場合には、旧消費税法の規定に基づき売上げに
係る対価の返還等に係る消費税額の計算することとされています。

ご相談の方のように、合理的な方法により継続して返品等の処理を
行っている場合には、事業者が継続している方法により、売上げに係る
対価の返還等に係る消費税額を計算しても差し支えありません。

なお、このように取り扱う場合には、取引当事者間において
取り交わす請求書等に適用税率を明記し、取引の相手方は
当該請求書等に記載された税率により仕入れに係る対価の
返還等に係る消費税額を計算することとなります。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから

「決算締切日」がある企業の新消費税法適用について

【質問】
当社(3月末決算法人)では、毎年3月20日を決算締切日としており、
法人税基本通達で定めている「決算締切日」の取扱いを適用しています。
この場合の消費税法の適用関係はどのようになりますか。

【回答】
法人税基本通達に定める「決算締切日」の取扱いを
適用している場合であっても、施行日前に行われた資産の譲渡等及び
課税仕入れ等については旧消費税法が適用され、施行日以後に
行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等については、経過措置が
適用される場合を除き、新消費税法が適用されます。

一般的に、会社では20日や25日などきりのいい日を選んで請求書を
発行しているかと思います。また、20日や25日などで相手先からの
請求書を受け入れる、という会社もあるかと思います。

本来ですと、決算は決算日までの収益や費用を確定して行うことに
なっています。ですから、締め日である20日や25日から末日までの
端数計算を請求書などから手計算しています。
でもただでさえ忙しい年度末ですから、手間の掛かることは
最小限に抑えたい・・・(^-^;)。

そこで、税法でも事務効率化のため、こういった商習慣に
配慮した制度があります。それが「決算締切日」という制度です。
具体的には、次の要件を満たす場合には、決算日よりも早めて
帳簿を締め切ることができることとしています。

(1)締切日は事業年度の終了の日以前おおむね10日以内であること
(2)毎期継続して適用すること
(3)売上と仕入・外注費の計上締切りが同じであること

※処理は得意先ごと、あるいは商品ごとに変えてもよいとされています。

法人税基本通達に定める「決算締切日」の取扱いを適用している
場合であっても、施行日前に行われた資産の譲渡等及び
課税仕入れ等については旧消費税法が適用され、施行日以後に
行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等については、経過措置が
適用される場合を除き、新消費税法が適用されます。

したがってご相談の方の場合、平成26年3月21日から
平成26年3月31日までの間に行われる資産の譲渡等及び
課税仕入れ等については旧消費税法が適用されることとなります。

なお、継続的に、売上げ及び仕入れの締切日を一致させる処理を
している場合には、平成26年3月21日から平成26年3月31日までの間の
売上げ及び仕入れについては、平成26年4月分の売上げ及び仕入れとして、
消費税の申告をして差し支えありません。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから

消費税が上がる前に仕入れた商品を後で売った場合

【質問】
消費税率が上がる前日(平成26年3月31日)までに仕入れた商品を、消費税率が上がった後に販売した場合、消費税法の適用関係はどのようになりますか。
できれば消費税が上がる前に商品をたくさん仕入れておきたい、なんて社長が言っていますが、その後の影響を知っておきたいです。

【回答】
新消費税法は、経過措置が適用される場合を除き、施行日以後に行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等について適用されます。施行日の前日までに仕入れたものは、旧消費税の規定に基づき計算することになります。


新消費税法は、原則として(経過措置が適用される場合を除き)施行日以後に行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等について適用されます。

ですから、施行日の前日(平成26年3月31日)までに仕入れた商品を施行日以後に販売する場合には、当該販売については新消費税法(新税率)が適用されますが、商品の仕入れについては施行日の前日までに行われたものですから、課税仕入れに係る消費税額は旧消費税法の規定に基づき計算することとなります。

ですから、平成26年3月31日までに仕入れた商品は原則として旧消費税率で仕入れることになります。
ただし、消費税の申告・納税時に注意が必要です。
納付する消費税額は大雑把に言うと
「売上時等に預かった消費税額」から「仕入や経費の支払い時に支払った消費税額」を差し引いた金額となります。
仕入のときに支払った消費税額が小さく、売上時に預かった消費税額が大きければ、申告・納税する消費税額が大きくなりますので、この点はご注意ください。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから