いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

消費税

軽減税率の導入により、帳簿と区分記載請求書等の保存方法が変わります!

【ポイント】
2019年10月1日の軽減税率の導入により、帳簿と区分記載請求書等の保存方法が変わります。ほぼ全ての課税事業者の方について適用されるため、注意が必要です。

180522請求書
2019年10月1日から、消費税率が原則として10%に引き上げられ、同時に軽減税率が導入されて、ざっくり「消費税率が2つ」になります。

これに伴い、現行の制度とは異なる帳簿及び請求書等の記載と保存方法が求められるようになります。対象商品の売上げ・仕入れがある課税事業者は、これまでの記載事項に税率ごとの区分を追加した請求書等の発行や記帳などの経理(区分経理)を行なうことになります。

また、仕入税額控除の要件は、現行、「帳簿及び請求書等(一定の領収書、納品書、レシート等も含む)の保存」ですが軽減税率制度実施後は、こうした区分経理に対応した帳簿及び請求書等(区分記載請求書等)の保存が要件となります。(これを「区分記載請求書等保存方式」といいます)

たとえ、本業で軽減税率の対象商品を取り扱っていない事業者の方であっても、たとえば会議用にお茶菓子を購入した場合などは、軽減税率対象のものを、消費税法上の「仕入れ」をしたことになりますので、結果としてほぼ全ての課税事業者の方に対して適用される、と考えてよいでしょう。

これにより、帳簿には、従来から記帳するよう定められていた、課税仕入れの相手方の氏名または名称、取引年月日、取引の内容、対価の額に加えて、軽減税率の対象品目である旨も記載しなければなりません。
請求書等についても、従来から記載していた請求書発行者の氏名又は名称、取引年月日、取引の内容、対価の額、請求書受領者の氏名又は名称に加えて「軽減税率の対象商品である旨」「税率ごとに合計した対価の額(税込み)」を記載する必要があります。

なお、取引額が3万円未満の場合や、自動販売機等から購入するなど請求書等の交付を受けることが困難な場合は、現行どおり、帳簿への記載により仕入税額控除が認められます。

2019年10月1日から、2023年9月30日までの間、この制度が適用されることとなります。


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平成31年10月から軽減税率導入!送料込みの食品の送料の取り扱いは?

【質問】
産地直送の農産物をインターネットで販売しています。
私のところでは、すべての商品を送料込みで販売価格を表示しています。
来年から軽減税率がはじまりますが、送料についてはどのように取り扱えばよいのでしょうか?

【回答】
送料込みで販売している食品の場合、その送料については軽減税率の適用対象となります。


180309軽減税率
平成31年10月から消費税率が10%になり、これに伴って軽減税率も導入されることとなります。
会計ソフトを導入されている方には、「新しい消費税に対応するためのアップデートを行なってください」のようなお知らせが届いていることが多いかと思いますので、新しい消費税のことが気になってきた方もいらっしゃるのではないでしょうか?!

軽減税率とは、酒類・外食を除く飲食料品、週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)など一定の対象品目については、標準税率10%ではなく、軽減税率8%が適用される、というものです。

そうなると、どのようなものに軽減税率が適用されるのか、気になるところです。
現実問題、単純に飲食料品を売買しました!と割り切れないような事例がたくさんあります。今回の、送料込みの食料品の販売についてもその一例といえるでしょう。

送料込みで販売している飲食料品の場合、その送料については軽減税率の適用対象となります。
つまり、送料込みの価格そのものを軽減税率対象として処理してかまわない、ということです。

ただし、飲食料品の価格とは別に送料が定められているような場合、その送料は飲食料品の譲渡そのものとは考えず、軽減税率の対象とはなりませんのでご注意ください。


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消費税の「非課税」と「免税」、似て非なるポイント

【質問】
消費税の非課税と免税の違いを教えてください。

【回答】
その取引のために行った課税仕入れについて、仕入れ税額の控除を行うことができるかどうかが非課税と免税で取り扱いが異なります。



ざっくりと「消費税がかからない取引」というと、非課税取引、免税取引の2種類があります。
実はこの2つの取引には大きな違いがあります。

消費税は国内で消費される財貨やサービスに対して広く公平に負担を求める税金で、原則として国内におけるすべての取引が課税の対象となります。
しかし、国内取引であっても消費に負担を求める税としての性質上や社会政策的配慮から課税の対象としないこととされている取引があり、これを「非課税取引」といいます。
非課税取引の代表例として、土地や有価証券、商品券などの譲渡、預貯金や貸付金の利子、社会保険医療などの取引が該当します。

この非課税取引のほかにも、消費税が免除される「免税取引」があります。
免税取引の代表例は、商品の輸出や国際輸送、外国にある事業者に対するサービスの提供などのいわゆる輸出類似取引などです。(この場合には、輸出証明書を保管するなど、一定の要件を備えている必要があります)

どちらも「消費税がかからない取引」で同じように見えますが、非課税と免税の違いは、その取引のために行った課税仕入れについて仕入税額の控除を行うことができるかどうか、という点です。

非課税とされる取引には消費税が課税されないため、非課税取引のために行った課税仕入れについては、原則としてその仕入れに係る消費税額を控除することができません。

これに対して、免税とされる輸出や輸出類似取引は、課税資産の譲渡等に当たりますが、一定の要件が満たされる場合に、その売上げについて消費税が免除されるものです。
したがって、その輸出や輸出類似取引などの免税取引のために行った課税仕入れについては、原則として仕入れに係る消費税額を控除することができます。


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消費税の軽減税率の取り扱い−賞味期限切れ食品を処分する場合

【質問】
当社では、賞味期限切れの食品を廃棄するために別の業者に譲渡しています。
もしも消費税の軽減税率が導入された場合、この譲渡に対する消費税はどのように扱えば良いでしょうか?

【回答】
消費期限切れの食品の廃棄にかかる譲渡の場合、消費税の軽減税率の対象となりません。



消費税の軽減税率の対象となる品目の一つに「飲食料品」があります。
「飲食料品」とはどういうものか、ざっくりいうと「人が飲み食いするもの。ただし、お酒と薬は除く」とイメージしていただければわかりやすいかと思います。

基本的に、米や野菜などの農畜産物、加工食品などのほか、食品添加物も軽減税率の対象となります。
面白いところでは、食用の生きた魚(活魚)は対象ですが、生きている肉用牛や食用豚などの家畜の販売は「その販売時点において人の飲食に供されるものではない」ため、軽減税率の対象とはなりません。枝肉になった時点で軽減税率の対象となります。)
これは、私たちの食卓に上がるまでの食習慣のプロセスのようなものが関係しているのでしょうか?!

それはさておき、今回の消費期限切れの食品の廃棄ですが、軽減税率の対象となるものはあくまでも「人が飲み食いする」ことが目的で売買されるものとなります。
廃棄の場合は、人が飲み食いすることが目的で売買されるものではないため、軽減税率の対象とはなりません。

物品と食品のセット商品、消費税の軽減税率はどうなるの?

【質問】
雑貨店を営むものです。当店では、紅茶とティーカップをセットにした商品を販売しております。
紅茶とティーカップのセットの場合、販売する際の消費税は軽減税率、標準税率、どちらを適用すればよいのでしょうか?

【回答】
一体資産(食品と食品以外の資産があらかじめ一体となっている資産で、その一体となっている資産に係る価格のみが提示されているもの)は、一定の条件を満たしたものについては全体が軽減税率の対象となります。


ご相談の方のように、雑貨店等で売られているお茶菓子と食器のセットや、おもちゃ等のおまけつきお菓子など、食品と食品以外のものをセットにして1ついくら、で販売するものは結構あります。
消費税法上、食品と食品以外のものをセットにして1つのものとして扱うものを「一体資産」といいます。
今後、消費税の軽減税率が導入されたときに、軽減税率の対象である食品とそれ以外の物品がセットになったものの消費税の取り扱いが気になるところです。

一体資産のうち、次の2つの条件を両方とも満たしたものについては、その資産(セット)全体が軽減税率の対象となります。
((1)(2)のどちらかの条件を満たしていない場合は、その資産(セット)全体が標準税率となります)
(1) 税抜価額が1万円以下のもの
(2) 食品の価額の占める割合が2/3以上の場合

なお、(2)の「食品の価額の占める割合が2/3以上」の判定については、事業者の販売する商品や販売実態等に応じ、事業者が合理的に計算した割合であれば、これによって差し支えありません。根拠をしっかり説明できるようにしておいてください。

たとえば、自社でティーカップと紅茶をセットして販売する場合は、それぞれの原価の割合に応じて判断するなどの方法が考えられますし、他者からティーカップと紅茶のセットを仕入れて販売する場合は、その仕入れ時に適用された消費税率に従う、という方法も認められます。
迷った場合は、顧問税理士等の専門家にご相談ください。


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