いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

特例

特定事業用宅地等に係る小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の見直し-平成31年度税制改正大綱

【ポイント】
小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について、特定事業用宅地等の範囲から、相続開始前3年以内に事業の用に供された一定の宅地等を除外することが、平成31年度の与党税制改正大綱に盛り込まれました。



平成31年度与党税制改正大綱に、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について、特定事業用宅地等の範囲から、相続開始前3年以内に事業の用に供された宅地等(当該宅地等の上で事業の用に供されている減価償却資産の価額が、当該宅地等の相続時の価額の15%以上である場合を除く)を除外することが盛り込まれました。

これまでは、相続開始の直前において、被相続人等の事業の用に供されていた宅地等が特例の対象でしたので、その範囲が変わる点に注意が必要です。

2019年4月1日以後に相続等により取得する財産にかかる相続税について適用される予定です。
ただし、2019年4月1日より前から事業の用に供されている宅地等については適用されません。

新しく事業をはじめる方にとっては、注目度の高い改正になりそうですね!

※与党の税制改正大綱とは、与党が税制調査会を中心に翌年度以降にどのように税制を変えるべきかを話し合い、まとめたもので、政府は大綱に従って通常国会に税制改正法案を提出するものです。したがって、現段階では法制化されたものではありませんので、今後の審議の行方にご注目ください。


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老人ホームに入居した被相続人と「空き家に係る譲渡所得の3,000万円控除の特例」-平成31年度税制改正大綱

【ポイント】
被相続人が老人ホーム等に入居し、そのまま自宅に戻ることなく亡くなった場合などでも「空き家に係る譲渡所得の3,000万円控除の特例」が利用できるよう、居住用家屋の要件が改正されることが、平成31年度の税制改正大綱に盛り込まれました。

190129住宅街

親が老人ホームに入所し、それまで親が住んでいたマイホームが空き家になります。
万一、親がそのまま老人ホーム等で亡くなった場合、親が住んでいた空き家に関する譲渡所得の取り扱いについて、平成31年度の税制改正大綱で改正が盛り込まれました。

現行の制度では、相続又は遺贈により取得した被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等を、平成28年4月1日から2019年12月31日までの間に売って、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除することができます。
(いわゆる「空き家に係る譲渡所得の3,000万円特別控除の特例」です)

今回の税制改正大綱で盛り込まれたのは、この特例の「居住用家屋」の要件に関する改正です。
現行制度の「居住用家屋」は、相続開始直前において被相続人(親など)の居住の用に供されていたこと、相続開始直前において被相続人以外に居住していた人がいないことが要件となっています。

しかし、現行の要件の場合、たとえば親が介護の必要性などから自宅に住み続けることができず、やむなく老人ホーム等に入居し、そのままマイホームに戻ることなく亡くなった場合、空き家に係る譲渡所得の3,000万円特別控除の特例を受けることができないという問題がありました。

そこで、今回の税制改正では、一定の要件を満たす場合には、被相続人の居住の用に供されていたものとして特例を受けることができる、ということが盛り込まれています。

その要件とは次の通りです。
(1)被相続人について
・介護保険法に規定する要介護認定等を受けていること
・相続開始直前まで老人ホーム等に入所していたこと
(2)被相続人の居住用家屋について、被相続人が老人ホーム等に入所したときから相続開始直前まで、
・被相続人による一定の使用がなされていること
・事業の用、貸付の用、被相続人以外の者の居住の用に供されていたことがないこと


この改正は、2019年4月1日以後に行なう被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等の譲渡について適用されます。

高齢化、核家族化が進む現代の事情にあわせた改正、といえるでしょう。

なお、与党の税制改正大綱とは、与党が税制調査会を中心に翌年度以降にどのように税制を変えるべきかを話し合い、まとめたもので、政府は大綱に従って通常国会に税制改正法案を提出するものです。したがって、現段階では法制化されたものではありませんので、今後の審議の行方にご注目ください。

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軽減税率導入後の中小事業者の税額計算の特例があります!

【ポイント】
2019年10月1日から2023年9月30日までの期間、売上げ又は仕入れを軽減税率と標準税率とに区分することが困難な一定の中小事業者に対して、売上税額又は仕入税額の計算の特例が設けられています。

180814研修

軽減税率導入後の消費税額の計算方法(原則課税)、「売上税額から仕入税額を控除する」という現行の方式と変わりありません。
ただし、消費税率が2つになるため、売上げと仕入れを税率ごとに区分して税額計算を行う必要があります。
消費税額の計算に、これまで以上に手間がかかることとなります。

そのため、2019年10月1日から2023年9月30日までの期間、売上げ又は仕入れを軽減税率と標準税率とに区分することが困難な中小事業者(基準期間(法人:前々事業年度、個人:前々年)における課税売上高が5,000万円以下の事業者)に対して、売上税額又は仕入税額の計算の特例が設けられています。

「困難な事情」とは、特例を適用しようとする課税期間中の売上げ又は仕入れにつき、税率ごとの管理が行えなかった場合等の事情をいいますので、その理由は問いません。

具体的な売上税額又は仕入税額の計算の特例については、後日ご説明いたします。


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30万円未満の減価償却資産、一括償却できるのは一時的なものだった?!

【ポイント】
一定の中小企業者等が1件30万円未満の減価償却資産(いわゆる少額減価償却資産)を取得した場合に、一定の要件のもとに全額を損金に算入できる特例制度の適用期限が、平成32年3月31日まで2年間延長されました。(所得税も同様)

180424少額減価償却資産
いわゆる「少額減価償却資産」の特例とは、従業員1,000人以下の中小企業者等が、1件30万円未満の減価償却資産(いわゆる少額減価償却資産)を取得した場合に、当該減価償却資産の合計額300万円を限度として全額を損金に算入することができる制度です。
かなり使い勝手がよいため、この制度のお世話になった方はかなり多いように感じます。

当たり前のように使っていた制度かもしれませんが、実はこの制度、期限付きの特例措置という扱いに変わりはありません。
平成30年度の税制改正で、適用期限が平成32年3月31日までの2年間、延長されました。所得税についても同様の扱いとなります。

この制度が特例、ということは「本則」もあります。
全ての企業に対して適用される「本則」は以下の通りですのでご注意ください。

●取得価額10万円未満・・・全額損金算入(即時償却)
●取得価額20万円未満・・・3年間で均等償却(3年間で毎年1/3ずつ損金算入できる)
●それ以外・・・通常の減価償却を行なう


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二世帯住宅への改修工事で税金がオトクに?!(2)オトクってどういうこと?

【質問】
二世帯住宅へリフォームすると所得税が安くなるとききました。
どのくらい税金が安くなるのでしょうか?

【回答】
一定の住宅ローンの年末残高に一定割合を乗じた額を5年間の各年において所得税額から控除できる「ローン控除」か、三世代同居対応改修工事の標準的な費用の額の10%相当額(限度額:25万円)をその年分の所得税額から控除できる「税額控除」のいずれかを選択し、適用することができます。


マイホームに三世代同居対応改修工事を行い、平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に住み始めたときは、税金がお得になる、という「多世帯同居改修工事」の特例
今回は、どのくらい税金が安くなるのかを簡単にご紹介いたします。
具体的には、次のいずれかの特例を適用することができます。

(1)ローン控除
三世代同居対応改修工事を含む増改築工事に係る住宅ローン(償還期間5年以上)の年末残高1,000万円以下の部分について、一定割合を乗じた額を5年間の各年において所得税額から控除できます。

控除額は、ローン残高 × 控除率で計算します。

ローン残高を、次の2つに分けて、その合計額が控除額となります。
ア)増改築工事全体:ローン残高1,000万円まで控除率1.0%(5年間)
イ)アのうち三世代同居対応改修工事:ローン残高250万円まで控除率2.0%(5年間)
※ただし、ア)は上限7.5万円、イ)は上限5万円で、毎年合計12.5万円が上限(5年合計で62.5万円が上限)となります。

(2)税額控除
三世代同居対応改修工事の標準的な費用の額の10%相当額(限度額:25万円)を、その年分の所得税額から控除します。


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