世界には、日本では想像できないようなユニークな税制があります。
その国が抱える課題を解決するために導入されることもありますが、中には思惑通りに進まず失敗に終わった税制もあります。

ブルガリア1968年から1989年まで約20年間実施されていた「独身税」も、今はなき税制の一つです。
この独身税は、25歳以上の独身者のみが対象で、収入の5~10%を税金として微収するものでした。
婚姻者と比べて税金を高くすることで、結婚を促し、結婚する人を増やして出生率を上げることを狙っていたようです。
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しかし、収入の5~10%というのは大きな税負担です。仮に年収300万円の方であれば、15~30万円という、かなり痛い金額です。
そのため、独身税の負担のせいで独身者がお金を貯めることができず、結婚や出産が難しくなり、より出生率が低下するという悪循環に陥りました。
実際、独身税が導入されていた間、ブルガリアの出生率2.18から1.86へと下がってしまい、目論見は完全に外れてしまいました。

ブルガリアの失敗を見て、その後独身税を導入する国はありません。
少子化に苦しむ日本が万一、独身税を導入したら「独身税の負担のせいで独身者がお金を貯めることができず、結婚や出産が難しくなり、より出生率が低下する」というブルガリアの二の舞になりそうな気がします?!


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