いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

簡易課税制度

軽減税率導入後の中小企業者の税額計算の特例-仕入税額の計算の特例

【ポイント】
仕入れを税率ごとに区分することが困難な中小事業者は、2019年10月1日から2023年9月30日までの期間において、仕入れの一定割合を軽減税率の対象仕入れとして仕入税額を計算するか、簡易課税制度の届出の特例を適用することができます。

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2019年10月1日から2023年9月30日までの期間、売上げ又は仕入れを軽減税率と標準税率とに区分することが困難な一定の中小事業者(基準期間(法人の場合は前々事業年度)における課税売上高が5,000万円以下の事業者)に対して、売上税額又は仕入税額の計算の特例が設けられています。
今日はその具体的な計算方法のうち、仕入税額の計算の特例についてお話しいたします。

仕入れを税率ごとに区分することが困難な中小事業者は、次のいずれかの特例の適用を受けることができます。

(1)仕入れの一定割合(小売等軽減売上割合)を軽減税率の対象仕入れとして、仕入税額を計算できる特例
売上げを税率ごとに管理できる卸売業・小売業を営む中小事業者が対象となります。
2019年10月1日から2020年9月30日を含む課税期間の末日までの期間で、簡易課税制度の適用を受けない期間に限ります。

(小売等軽減売上割合の計算方法)
卸売業・小売業に係る軽減税率対象品目の課税売上げ(税込み)/卸売業・小売業に係る課税売上げ(税込み)

※売上げを税率ごとに管理できず、売上税額の計算の特例として「軽減売上割合」を使用した場合、その使用した「軽減売上割合」を「小売等軽減売上割合」とみなして仕入税額を計算します。

(2)(1)以外の中小事業者(簡易課税制度の届出の特例)
簡易課税制度を適用しようとする課税期間中に消費税簡易課税制度選択届出書を提出し、同制度を適用することが可能です。
原則として、簡易課税制度を適用しようとする課税期間の開始前まで「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することが必要となります。
(特例を適用する場合の消費税簡易課税制度選択届出書は2019年7月1日から提出可能です。)

税額計算の特例は、課税期間ごとに選択することができます。
ただし、簡易課税制度の特例を選択した場合、適用をやめることができるのは2年間継続して適用した後となります。

ここでワンポイント、消費税額を計算する場合、売上にかかる消費税額(預かった消費税)が少なく、仕入れにかかる消費税額(支払った消費税)が多いほうが、納税額が少なくなります。
仕入れや売上を区分して経理したほうが結果的に有利だった、ということもありますので、今から様々な準備をしておくことが大切です。


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不動産業で簡易課税制度を適用したい!-注意点

【質問】
不動産業を営む者です。
次の年度から簡易課税制度を使いたいと思っていますが、何か注意すべき点はありますか?

【回答】
不動産業、金融及び保険業についてはみなし仕入率が下がる改正がありました。
該当業種で簡易課税制度の適用をお考えの方は再度、ご検討いただくことをおススメいたします。



消費税の納付額の計算方法は、おおざっぱに言うと原則として

<課税売上高(税抜き)×6.3%>-<課税仕入高(税込み)×6.3/108>

のように計算します。

しかし、前々年または前々事業年度の課税売上高が5,000万円以下等、一定の条件を満たす比較的小規模な事業者の場合、消費税の納付税額の計算方法は、原則的な課税方式のほか、「簡易課税方式」という計算方式のいずれかを選択することが認められています。

簡易課税制度とは、実際の課税仕入れ等の税額を計算することなく、課税売上高から仕入控除税額の計算を行います。
仕入控除税額は、課税売上高に対する税額の一定割合(=みなし仕入率)となり、業種等によって変わります。


今回の改正により、一定業種のみなし仕入率が変更されました。

具体的に言うと、これまで第四種事業に区分されていた「金融及び保険業」が第五種事業へ、またこれまで第五種事業に区分されていた「不動産業」が新設の第六種へ改正されることになりました。

いずれも、みなし仕入れ率が減少となるため、結果として実質的な増税となります。

該当業種で既に簡易課税の適用を受けている方や、これから適用の検討をされる方は、再度の検討をおススメいたします。


なお、平成26年9月30日までに、新たに「簡易課税選択届出書」を提出した場合には、その後の2年間は改正前のみなし仕入率が適用されるという経過措置があります。


簡易課税制度は一度選択すると、原則として2年間は実額計算による仕入税額の控除(原則的な方法)に変更することはできません。

今回の改正ポイントも含めて、簡易課税制度を選択するかどうかは再度、慎重にご検討いただき、経過措置もうまく使う事がポイントとなります。


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消費税だけじゃない!来年4月1日が転換点-消費税の簡易課税制度

【質問】
不動産業を営む者です。
次年度から、消費税の簡易課税制度を利用しようと思っていますが、何か注意点はありますか?

【回答】
平成27年4月1日以後に開始する課税期間から、不動産業は
第6種事業が新設され、みなし仕入率を40%(現行50%)と
なります。



 消費税の納税額の計算方法は、ざっくり言うと原則として次のように計算します。

【原則】
課税売上高(税抜き)×5%(※)-課税仕入高(税込み)×5/105(※)
(※)消費税と地方消費税の合計

 しかし、その課税期間(事業年度)の前々年又は前々事業年度の課税売上高が5,000万円以下で、簡易課税制度の適用を受ける旨の届出書を事前に提出している事業者は、実際の課税仕入れ等の税額を計算することなく、課税売上高から仕入控除税額の計算を行うことができる「簡易課税制度」の適用を受けることができます。

 この制度は、仕入控除税額を「課税売上高に対する税額の一定割合」とするというものです。この一定割合を「みなし仕入率」といい、売上げを卸売業、小売業、製造業等、サービス業等及びその他の事業の5つに区分し、それぞれの区分ごとのみなし仕入率を適用します。

 現行のみなし仕入率は以下のとおりです。
【現 行】
第一種事業(卸売業)・・・90%
第二種事業(小売業)・・・80%
第三種事業(製造業等)・・・70%
第四種事業(その他の事業)・・・60%
第五種事業(サービス業等)・・・50%

 ただし、平成27年4月1日以後に開始する課税期間について、特定の業種のみなし仕入率が変更・追加となる予定です。

 その業種は、金融及び保険業、不動産業でみなし仕入率は以下のとおりです。
1.金融業及び保険業・・・第5種事業とし、仕入率を50%(現行60%)とする。
2.不動産業・・・第6種事業を新設し、みなし仕入率を40%(現行50%)とする。

 ちなみに、簡易課税制度の適用を受けるためには、納税地を所轄する税務署長に原則として適用しようとする課税期間の開始の日の前日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することが必要です。

 そして「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、原則として、2年間は実額計算による仕入税額の控除に変更することはできませんのでご注意下さい。


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