いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

納税義務

海外居住者に対する国外財産への課税義務、居住年数に要注意

【ポイント】
相続人と被相続人双方が一定期間、海外居住している場合、国外財産の課税がなくなる制度につき、居住期間の要件が「5年超」から「10年超」に延長されました。



これまでは、5年超日本に住所のない親から、5年超日本に住所がない子への相続または贈与について、国外財産に対しては課税を免れることができました。

しかし、この制度を利用して、一部の富裕層の間で親と子の双方が相続税や贈与税の制度がないシンガポールや香港等に住所を移し、5年を経過した後に国外に移した財産を贈与(または相続)させるという租税回避的な行為が見られるようになりました。

こうした問題点を踏まえて、平成29年度の税制改正により、海外居住者に対する相続税・贈与税の納税義務に関して、居住期間の要件が「5年超」から「10年超」に延長されることとなりました。

この制度は、平成29年4月1日以後の相続等から適用されています。
制度的にはすでに始まっておりますのでご注意ください。

新設法人の消費税の取扱いにご用心

【質問】
このたび独立し、今春、株式会社を設立する予定です。
4月に消費税が上がりますが、消費税増税前に会社を設立するのと増税後に設立するので何か違いはありますか?
今のスケジュールならば、3月下旬から4月上旬、いつでも設立が可能ですので、よろしくお願い致します。

【回答】
2014年4月1日以降設立の法人には、「特定新規設立法人の納税義務の免除の特例」といわれる改正が適用されます。
規模の大きな法人が50%超の出資をして設立した法人は、消費税の納税義務が免除されなくなります。



 2014年4月からの消費税の8%増税の時期にあわせて、消費税に係る改正がもう一つ、あります。
 それは「特定新規設立法人の納税義務の免除の特例」と言われるものです。

 現在、消費税の納税義務の有無については、およそ2年前(基準期間)の売上が年間1,000万円を超えるかいなかで判断されます。

 そのため、新設法人の場合はおよそ2年前の売上が無いため、「原則」1期目(と2期目)は消費税の免税事業者となります。

 なぜ「原則」なのかというと、資本金額が1,000万円以上である場合や、前年6ヵ月の売上が1,000万円を超える場合などは、納税義務が免除されないという特例が設けられているからです。
 (創業期の会社は財政的・経営的基盤が脆弱であることが多いのですが、創業期から相応の規模の会社であるにも関わらず1・2期目が免税事業者とすることは、立法趣旨に反することになります。)

 それでも、まだ租税回避と思われる、大会社が出資者となる新設法人が後を絶たないため、今回の改正が新たに設けられました。

 今回の改正で、課税売上高が5億円を超える事業者が50%超の出資をして設立した法人は、基準期間がない新設法人で資本金額が1,000万円未満であっても、消費税の納税義務が免除されなくなります。

 この改正は2014年4月1日以後に設立される法人に適用されますので、ご注意下さい。


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