いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

資金繰り

税金と資金繰り―消費税と源泉所得税には要注意!

【ポイント】
預り金的な性格の税金(消費税、源泉所得税)の納税資金は、資金繰りの観点から見ると注意が必要です。


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資金繰りの観点から、法人が納める「税金」をまとめてみると、次のような点に注意が必要です。

法人が納める主な税金は、大きく3つに分けることができます。

一つは、会社が儲かっている時のみ支払う税金。
法人税や法人住民税の所得割が主なものです。赤字の場合は支払う必要がありません。
ただし、法人住民税の均等割りは、所得の有無に係わらず支払うものとなります。(一定の届出をしたNPO法人などを除く)

二つめは、資産の所有や取得などにかかる税金です。
固定資産税、都市計画税、自動車税など資産の所有にかかる税金や、登録免許税、不動産取得税など資産の取得にかかるものなどがあります。
こうした税金は、「なんとなく必要経費の一部」と割り切って考える方が多いように思います。(印紙税などもこのカテゴリーに入るかもしれませんね)

三つめは、預り金的な性格の税金で、資金繰りを考えると最も注意が必要な税金です。
主なものは「消費税」と「源泉所得税」です。
消費税は、原則として、法人が売上のとき等に受け取った消費税を社内にプールし、仕入や経費の支払時に他者に支払った消費税との差額を納税することになります。
源泉所得税も、給与等から源泉徴収した所得税を預かって納付しますので、お金の流れを単純に追うと、預かったものを右から左に納付すればOK、ということになります。
しかし、実際の経理の現場では、たとえ税金の預かり金であったとしても、一度入金されたお金は売上等と一緒に管理され、納めるべき税金を支払いに充ててしまうことなども少なくありません。
結果として、納税の時期に納付すべき税金が会社にない、というケースも少なくありません。

滞納にならないようにするために、預かった税金はできれば別の口座で管理する、消費税など大きな金額になりがちな税金については納税のための準備資金を毎月一定額積み立てておくなどの手段を講じることをオススメいたします。

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(つぶやき)資金繰りの寒気

昔、勤務していた会計事務所の顧問先社長から聞いた言葉です。

「今月の支払い資金が足りないかもしれない、ということに気付くと
足元から寒気が全身に伝わる感覚に襲われる」

こんな意味の話を言われました。

私はまだ、単なる雇われている担当者のその一名、だったので
正直に、その社長がいう寒気という感覚がわかりませんでした。

ただ、自営になった現在は、「資金繰りの寒気」を体感しています。

売掛金がいくらたくさんあっても、支払いすべき買掛金や未払金は
現金がないと払えません。

経営者とは、損益も大事ですが、資金繰りが一番の肝心要な仕事かもしれませんね。

(つぶやき)資金繰りは悩むのが普通

資金繰りは、どんな職種のどんな規模の会社でも、悩みの一つかもしれません。

資金繰りに悩んだことがない経営者がいたとしたら、それは稀有な存在で、また、逆に貴重な存在とも思えます。

資金繰りに悩むのが、普通の経営者、と私は思います。
資金繰りを考えたら夜中に眠れなくなる、という経営者の声も聞きます。

資金繰りに悩むのが普通の経営者とはいいつつ、夜中に考えると重たくなるので、考え事は昼間にしたいですね。

(つぶやき)資金繰り管理のモチベーション

資金繰り表を1円単位で、きっちり作成している経営者がいます。

1円単位ですよ!
素晴らしいですね!

私はその経営者に聞いてみました。

「資金繰り表を継続管理できるモチベーションはなんですか」


答えは。


「ゴルフの時に資金繰りのことを考えたくないんだよ」


ということでした。

なるほど!
確かにゴルフプレイ中に資金繰りのことを考えたくないですよね!

(つぶやき)予約販売

「予約販売」
という販売手法があります。

どの業種にも当てはまるものではありませんが、これは経営的に強い手法と思います。


代金は原則、前受金とします。
売上の確実性が見込めます。
資金繰りでもメリットがあります。

さらに、仕入は後払いです。
在庫リスクやロスが少なくなります。


いかがでしょうか?

予約販売という手法は昔からありますが、活用していくことも、経営的には有効かと思います。