いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

贈与

教育資金の一括贈与、口座振替の授業料に使えるの?!

【質問】
「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」ができたので、祖父から息子の教育資金として200万円の贈与を受けました。
資金は学習塾の月謝として使おうと思っていましたが、月謝は毎月口座引き落としのため、領収書がありません。
どうすればよいでしょうか?

【回答】
記載すべき事項が整っていれば、引落口座の通帳コピー、口座振替依頼書などを提出すればOKです。



教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置とは、ざっくり以下のような制度をいいます。

(1)祖父母(贈与者)は、子・孫(受贈者)名義の金融機関の口座等に、教育資金を一括して拠出。
この資金について、子・孫ごとに1,500 万円(※)までを非課税とする。
※ただし、学校等以外の者に支払われるものについては500 万円を限度とする。
(2)教育資金の使途は、金融機関が領収書等をチェックし、書類を保管。
(3)孫等が30 歳に達する日に口座等は終了。
(4)平成25 年4 月1 日から平成27 年12 月31 日までの3年間の措置。

ご相談は、(2)の「金融機関が領収書等をチェック」の際に領収書がない場合の対応について、ということかと思います。

月謝が口座引き落としの場合、記載すべきものが整っていれば引落口座の通帳コピー、口座振替依頼書(支払先が発行した引落依頼文書を含む)を提出すればOKです。

領収書等の提出書類に記載するものは
1.支払日付、2.金額、3.摘要(支払内容。授業料、保育料などの印字)、4.支払者(親権者)、5.支払先の名称、6.支払先の住所(所在地)
の6点です。

1.支払日付、2.金額、3.摘要(授業料、保育料などの印字)、5.支払先の名称などは、通帳の明細ページに記載されていることもあるかと思います。

記載されていない事項がある場合は、支払先が記載したうえで、押印が必要となります。(学校等以外への支払いの場合。学校等への支払いの場合、通帳コピーに受贈者が補記し、署名・押印してもOKです)

なお、通帳のコピーだけで6つの記載事項が整っていれば、口座振替依頼書等の添付は不要です。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから

住宅資金贈与の非課税枠

【質問】
住宅を新築する予定ですが、親から建築費の一部を援助してもらいました。
住宅関係で親子間のやりとりは細心の注意が必要、ということでしたのでご相談に参りました。
税金の面で不利になることはあるのでしょうか。

【回答】
住宅取得資金贈与については、非課税枠が設けられています。
贈与を受けた年によって細かい適用が変わりますのでご注意ください。



 直系尊属(父母、祖父母など)から住宅取得等資金の贈与を受けた場合は贈与税の非課税枠が定められています。


A.住宅取得資金贈与の非課税枠500万円
 21年1月1日から平成22年12月31日までの間の住宅取得資金贈与の非課税枠を500万円とする新設立法が平成21年6月26日になされました。
 この法律は今でもそのまま生きています。

 この制度は、資金受贈者についての要件として年初で満20才以上の者としているだけで、所得制限はありません。


B.非課税制度を使った人に対する累積贈与限度額
 上記の非課税枠500万円の制度につき、昨年中すでに適用を受けている人に対して平成21から22年中の累積贈与限度額を1500万円と設定し直す改正がなされました。

 平成22年における贈与については、年初で満20才以上の者との従来要件のほか、合計所得金額が2000万円以下であること、という受贈者制限が付加されました。


C.別途立法された新規非課税制度
(1)平成22~23年中の贈与  1500万円
(2)平成23年中のみの贈与  1000万円
 受贈者要件は前記のものと同じで、年初で満20才以上、受贈年の合計所得金額が2000万円以下です。


 昨年中に500万円非課税制度の適用を受けた人の場合は、A.又はB.の選択となります。
 C.の選択肢はありません。
 追加の受贈は平成22年中に終わらさなければなりません。
 選択の基準は所得制限に抵触するかどうか、です。

 昨年の制度の適用を受けてなかった人の場合には、A.とC.の選択になります。
 B.よりもC.が確実に有利ですので、B.の選択肢がないことは不都合ではありません。
 ここでも選択の基準は所得制限です。


 なお、いずれのケースにおいても、贈与者の側には特に年齢制限要件はありません。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから

親の土地を無償使用すると贈与になるの?!

【質問】
父親名義の土地に私の自宅を建てる予定です。また、土地がかなり広いため、一部は青空駐車場として貸し出す予定です。
父親には、いくらかのお金を払わないと、贈与の扱いになってしまうのでしょうか?

【回答】
親の土地に子どもが家を建てる場合、変換を条件に無償で貸借する(使用貸借)ならば、贈与税は課税されません。ただし、相続の際には相続税の対象となります。
また、親所有の土地を子どもが管理する青空駐車場の場合、駐車場からの収入は土地の所有者である親の所得となります。



 ご相談の方のように、親の土地に子どもが家を建てる場合、地代などを払わないことが多いのではないでしょうか。

 通常は土地の貸し借りには地主と借主の間で地代のやりとりがあります。
 地域によっては、借地権設定の対価として、地代のほかに権利金などの一時金を支払う習慣もあります。

 こうした地代や権利金を支払わずに親の土地を使用した場合、贈与の扱いが気になるところです。

 返還を条件に無償で貸借することを「使用貸借」といいます。
 税務上、使用貸借によって土地を使用する権利の価格は、血縁関係の有無に関わらず「ゼロ」として取り扱われます。

 いずれは土地を親に返すことを前提とするならば、子どもに借地権相当額の贈与税が課税されることはありません。

 ただし、使用貸借されている土地が将来親から子どもに相続されれば、相続税の対象となります。

 その際、気をつけなくてはいけないことは、貸宅地として評価することができない、ということです。
 なぜなら、使用貸借は借地権よりも権利の度合いが低いと考えられているからです。
 使用貸借されている土地は、更地として評価されることになります。


 また、親が所有する土地を子どもが無償で借りて駐車場経営をするようなケースでは、駐車場収入の帰属に注意する必要があります。

 土地は親の持ち物ですが、駐車場を管理運営しているのは子どもだから、駐車場経営による収入は子どもの所得として申告する、と思われがちですが、違います。

 青空駐車場のように単に土地のみを第三者に駐車場として貸し付けて得た所得は、実質所得者課税の原則から土地の所有者の所得、つまり親の所得となります。

 したがって、この場合は親の所得として申告しなければならなりません。
 もし、子どもが青空駐車場の収入を好き勝手に使っていたら、その分は親から子どもへの贈与となります。


いずみ会計事務所へのご相談は>>コチラから