いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

配偶者控除

夫婦間で居住用の不動産を贈与した場合、配偶者控除の特例あり?!

【ポイント】
婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、贈与税の確定申告を行うことにより、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できる特例があります。

180227贈与税配偶者控除
「確定申告」というと所得税の確定申告を思い浮かべる方が多いかと思いますが、贈与税の確定申告3月15日までに行う必要があります。
しかし、贈与税の申告はあまりなじみがない、という方も多いかもしれませんね。

今日は、贈与税の申告が必要な特例についてご説明いたします。

贈与税には、長年連れ添った夫婦の間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できるという特例があります。

贈与税の配偶者控除の特例を使うための要件は次の通りです。

(1) 夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与が行われたこと
(2) 配偶者から贈与された財産が、自分が住むための国内の居住用不動産であること又は居住用不動産を取得するための金銭であること
(3) 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与により取得した国内の居住用不動産又は贈与を受けた金銭で取得した国内の居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること

なお、配偶者控除の特例を受けるためには、次の書類を添付して、贈与税の申告をすることが必要になります。

(1) 財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍謄本又は抄本
(2) 財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍の附票の写し
(3) 居住用不動産の登記事項証明書その他の書類で贈与を受けた人がその居住用不動産を取得したことを証するもの
※金銭ではなく居住用不動産の贈与を受けた場合は、上記の書類のほかに、その居住用不動産を評価するための書類(固定資産評価証明書など)も必要。

なお、配偶者控除は同じ配偶者からの贈与については一生に一度しか適用を受けることができませんのでご注意ください。

平成29年中に該当する事実があり、この特例を使う方は、必ず3月15日までに贈与税の申告を行うようにしてください!


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配偶者控除等、見直しへ―平成29年度 与党税制改正大綱―

【ポイント】
平成29年度の与党税制改正大綱が公表され、所得税・個人住民税の配偶者控除・配偶者特別控除の見直しが明記されました。



平成29年度の与党税制改正大綱が公表されました。
「個人所得課税改革、企業の『攻めの投資』や賃上げの促進など経済の好循環の強化、ローカルアベノミクスの推進、酒税改革などに取り組む。あわせて、日本企業の健全な海外展開を支えつつ、国際的な租税回避に効果的に対応できるよう、国際課税の見直しを進める。」
という与党税制改正大綱の中でも、特に注目されたのが、所得税・個人住民税の配偶者控除・配偶者特別控除の見直しについてです。

以下、国税(所得税)のポイントについてお話しいたします。(個人住民税もおおむね同じような適用となります)

まず、配偶者控除について。
現在は、原則として納税者に所得税法上の控除対象配偶者(生計を一にする配偶者で、年間の合計所得金額が38万円以下(給与所得のみの場合、給与収入が103万円以下)であるなど一定の要件を満たす配偶者)がいる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができるとされています。

今回の税制改正大綱では、納税者の合計所得金額が900万円以下の場合はこれまでどおり38万円の配偶者控除が受けられますが、900万円を超えると段階的に控除額が小さくなり合計所得金額が1,000万円を超える納税者については、配偶者控除の適用ができなくなる、とされています。

次に配偶者特別控除について、所得控除額38万円(注)の対象となる配偶者の合計所得金額の上限が、現行の40万円未満から85万円(給与所得のみの場合、給与収入150万円)以下に引き上げられます。
(注)合計所得金額900万円以下の納税者の場合。

給与収入150万円という水準は、安倍内閣が目指している最低賃金の全国加重平均額である1,000円の時給で1日6時間、週5日勤務した場合の年収(144万円)を上回るものとなります。

さらに、給与収入のみの配偶者の収入が150万円を超えたあとは、201万円にかけて段階的に控除額が小さくなります。

これまでも、配偶者特別控除の導入によって、配偶者の給与収入が103万円を超えても世帯の手取り収入が逆転しないしくみになっていて、税制上はいわゆる「103万円の壁」は解消していましたが、長らく103万円の壁は心理的な壁として作用していることが指摘されていました。
今回の税制改正大綱で、150万円という数字が大きく報道されたため、103万円の心理的な壁がなくなるかもしれませんね。

※なお、与党税制改正大綱とは、次の年度の税制改正の主要項目や今後の税制改正に当たって、与党の基本的な考え方を示したものです。
そのため、現時点では決定事項ではありません。
正式な法令等の改正内容やタイミングにご注意ください。


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