いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

2006年08月

取締役一人会社の役員退職金

 新しい会社法では、取締役一人での会社運営が譲渡制限株式会社に限って認められるようになりました。

 取締役一人会社になれば、取締役会を開く必要がありませんので、経営のスピード化が図れるとともに、取締役会議事録の作成など余計な事務処理等も省略できます。
 役員が減れば役員給与も節約できるかもしれません。

 実は、オーナー社長が実権を100%握っている中小企業の場合、実態は取締役一人会社と同じです。
 つまり、会社法のこの規定は形式を実態に合わせた改正ともいえます。


 取締役一人会社になるためには、株主総会で定款を変更する必要があります。
 また、一般的にはその株主総会において従来の取締役は辞任することになります。
 その上で、その株主総会の議事録と変更した定款を用意して登記をすればいいわけです。

 では、一人株式会社になったために辞任した従来の取締役に対する役員退職金はどのような扱いになるでしょうか。


 一般的には役員退職金を支払うのが普通です。
 役員退職金は必要経費として損金に算入できます。
 つまり、会社が黒字であれば支払った分の節税効果が期待できるのです。
 また、資金繰りが苦しい場合でも、株主総会で決議すれば分割払いも可能です。
 たとえ、その取締役が身内、つまり奥さんや子供で「実質的に財布は一緒」のケースであっても、役員退職金は必要経費として認められます。


 だからといって、あまりにも高額な役員退職金を支払うと「過大な役員退職金」として過大分の損金算入が認められないので注意が必要です。

 また、身内の場合には「過大な役員退職金」と認定されるリスクが高いため、それに備えて「役員退職金規程」または「株主総会議事録」の用意も必要になります。

 役員退職金は勤続年数も長くなりやすいことから、ある程度のまとまった金額になるケースも多いようです。

 そのときに、まとまった現金が会社にあれば、支払いにも問題ありませんが、なかなか厳しい場合もあります。

 そのような場合に備えて、生命保険などを活用する方法もあります。

オススメ店「雛鮨 赤坂店」(千代田区紀尾井町)

 暑いとさっぱりしたものが食べたくなりませんか?今日は清水谷公園近くにあるお寿司屋さんをご紹介します。
 和の雰囲気漂う入り口からは、高級店の雰囲気が感じられます。もちろん、カウンターのある普通の(回らない)お寿司屋さんです。
 赤坂の(回らない)お寿司屋さん、と言われると、ン万円は当たり前!と思われるかもしれませんが、このお店は握りたてのお寿司「食べ放題」のお店なんです。

 ランチもディナーも食べ放題があり、いずれも2時間で約5000円(お味噌汁つき)。テーブルにメニューリクエスト用紙があり、食べたいネタと個数をチェックして店員さんに渡すと、頼んだ分のお寿司が出てきます。食べ放題とはいえ、ネタに妥協はありません。赤坂の寿司屋に恥じない美味しいお寿司が堪能できます。
 オススメは豪快な見た目に反してふっくらと柔らかな食感がたまらないアナゴの一本握り。あぶり系(あぶりとろ、あぶりサーモン)もいい感じです。高級店らしく、少し変わったネタ(湯葉の握り)なども、季節に応じて出してくれます。
 しかもこのお店、最初から好きなものをバンバン頼めるところもポイント高いです。

 店内は仕事帰りに上司と部下が一杯、という姿が多く見られます。赤坂の寿司屋で部下にご馳走、でも予算は明瞭。まさに上司の救世主的?!お寿司屋さん、ですね。

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人間ドック、健康診断にかかる費用

毎日暑い日が続いています。
 夏日(最高気温25度以上)など通り越して真夏日(最高気温30度以上)の日が続き、場所によっては酷暑日(最高気温35度以上・ただし気象庁の定義ではない)となったところも多いようです。
 暑さが厳しくなって体調を崩していませんか?

 暑さとは関係ないかもしれませんが、8月は比較的、人間ドックが混む時期だそうです。
 ということで、今日は人間ドックにかかる費用についてお話いたします。


 基本的に、会社が人間ドックや健康診断にかけた費用は福利厚生費で処理できます。
 ただし、福利厚生費とするためには、以下の要件を満たしておく必要があります。

1)特定の者だけを対象としたものでないこと。
 役員や特定の地位にある者だけを対象としてその費用を負担するような場合には、給与(役員給与)とみなされます。ただし、年齢(30歳以上など)を条件にすることは認められています。
 それは、年をとれば従業員すべてが受けられる平等な権利だからです。

2)検診料や検診内容が通常必要であると認められる範囲内のものであること

3)検診料の支払が会社から医療機関に直接行われること


 また、役員だけを対象にした人間ドックが役員給与とみなされるのは前述の通りですが、この役員給与は会社の必要経費とは認められません。

 というのも、この役員給与(経済的利益)は一時的な給与であり、支払時期と支払金額があらかじめ定まっていることが要件の「損金算入できる役員給与」にはあたらないからです。

 さらに、人間ドックの費用は基本的に医療費控除も受けられません。

 このように会社の損金経理もできず、医療費控除もできない役員の人間ドック費用ですが、万一、人間ドックで異常が見つかり、治療をするようになった場合には、役員本人が個人として所得税確定申告をすることによって、人間ドック費用も含め医療費控除を受けることができます。

 いずれにしても、経営者の方々には常に健康に留意していただき、健康第一で会社経営を行っていただきたいと思っています。

オススメ店「秋本」(千代田区麹町)

にぎやかな日テレ通りの新宿通りとの交差点近くに、場違いなほど風格のあるお店が1軒。料亭のようなたたずまいのそのお店は、とりたてて店の名前が書いてあるわけでもなく、入り口にお品書きらしきものもないため、一見さんは入りにくいムードが漂っています・・・。
 ここ、実は鰻(うなぎ)の専門店「秋本」です。お店の名前こそ書いてありませんが、表の看板に鰻の「う」の文字をうなぎのデザインにした看板があります。

img7bd902f6xtn9zk とっても入りにくそうな雰囲気を跳ねのけて店内に一歩足を踏み入れると、外見とは違いちょっと庶民的な雰囲気。でも出てくるお料理は格別です。
 鰻専門店ですので、ランチメニューはうな重とうな丼のみ。オススメはご飯の上に鰻がのっているうな丼(1600円)でしょうか。鰻はふわふわの食感が絶品。ご飯もふっくらしており、まさに銀シャリといった雰囲気です。このご飯に、少し甘めの鰻のたれがかかっており、好きな人にはたまらないでしょう!
 お吸い物系は別注文になります。もちろん肝吸いがオススメですが、なにげに肝吸いより高価な(?!)赤だしもオススメですよ。

 基本的にランチは1階の椅子席でいただきますが、予約をすれば奥のお座敷でゆったりといただくことができます。お座敷でいただく5000円のうなぎコースは超!美味です。本当に精根尽きるまで頑張ったらば、お座敷にもう一度行きたいです(^^)

住民税が高い?!

 65歳以上の高齢者の方で「なぜこんなに住民税が高くなったんだろう?」と思われた方、いませんか?

 実は今年5月から6月にかけて住民税の納付書を受け取った高齢者から同じような声が自治体に数多く寄せられています。

 総務省は「平成18年6月からの住民税についてのお知らせ」をホームページに掲載しました。


 総務省の「お知らせ」によると、収入が同じでも住民税が上がっている理由は以下の2点です。

1)高齢者の方の老年者控除が廃止されるとともに、公的年金等控除の見直しが行われたこと
2)定率減税の縮減が行われたこと


 つまり、老齢者控除(48万円)の廃止、公的年金控除の縮減(たとえば65歳以上で年金330万円以下の場合の控除額が140万円→120万円)により控除額が減少したために課税される所得の額が上がり、さらに定率減税の半減(15%→7.5%)で税額から控除される額も減少したために、収入が変わらなくても住民税が大きく上がるというわけです。

 たとえば、年金を280万円受給している人(他に所得、控除等が無い場合)の税額は概算で以下のようになります。
 なんと倍以上になっています!高くなった、とお感じになるのも頷けます。

<平成16年まで> 住民税額は2万5000円でした。
課税所得=年収280万円−(老齢者控除48万円+公的年金控除140万円+基礎控除33万円)=59万円
住民税額(所得割)=所得59万円×税率5%×0.85(定率減税15%)=2万5000円

<平成17年> 住民税額は5万4000円です。
課税所得=年収280万円−(公的年金控除120万円+基礎控除33万円)=127万円
住民税額(所得割)=所得127万円×税率5%×0.925(定率減税7.5%)=5万4000円