いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

医療費控除

今になって医療費の領収書が大量に出てきた

【質問】
春休みになり、大学の近くに下宿していた長女(毎月、生活費を仕送りしているため、扶養親族に該当します)が戻ってきました。
そのときに「昨年、歯の治療をしたときの領収書があるのだけれど・・・」とかなり多額の領収書を持ってきました。
これさえあれば医療費控除が受けられたのに、すでに確定申告は済ませた後。
税金が戻ってくるのなら、何とか取り戻したいと思っています。

【回答】
確定申告書を提出した後で、税金を戻してもらうため、あるいは還付してもらう税金を過少に計算してしまった場合の手続きを「更正の請求」と呼びます。
更正の請求を行えば、医療費控除分の税金が戻ってくる可能性が高いです。



 ご相談の方のように、確定申告をした後に多額の医療費の領収書が出てきて「本当は医療費控除が受けられたにに・・・」というような方は珍しくありません。

 その他、生活費を送っている両親を扶養に入れ忘れていたため、もっとたくさんの扶養控除が受けられたのに、とか、社会保険料控除を申告漏れしていた、とか、後で気づいた「しまった!」と思うケースは結構あるかと思います。

 申告期限後に、税金を戻してもらうため、あるいは還付してもらう税金を過少に計算してしまった場合の手続きを「更正の請求」と呼びます。
 ご相談の方も、「更正の請求」の手続きを取ることによって、医療費控除を受けられる可能性が高いと思います。

 手続きの方法ですが、税務署に用意されている「更正の請求書」という所定の書類に記入し、提出してください。

 更正の請求ができる期限は、平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税については原則として5年になります。(従来は1年でした)

 なお、平成23年12月2日より前に法定申告期限が到来する国税については、更正の請求の請求期限は従来どおり法定申告期限から1年となりますのでご注意ください。


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年末にクレジットカードで払った医療費の取り扱い

【質問】
昨年末、急病のため病院に行きました。
予想外にたくさんの検査を受けることになり、請求された医療費が高額だったため、クレジットカードで支払いました。
カードの引き落とし日は今年の10日でした。
年末にカードで払った医療費控除は、いつの時点のものとしてカウントすればよいのでしょうか?


【回答】
医療費は支払ってさえいれば控除の対象となり、未払い扱いとはなりません。つまり、クレジットカードで支払った医療費も、支払ったのが昨年であれば、昨年分の医療費として処理することが適当です。


 最近では、国立病院や労災病院、大学病院などで医療費をクレジットカードで支払えるところが増えてきたようです。

 ご相談の方のように病院に行ったらたくさんの検査を受けて、思わぬ出費になってしまった。
 急に病気になってしまい、持ち合わせがないままに病院に行かなければならなかった。

・・・なんてこと、ありませんか?
 クレジットカードで医療費が払えると助かりますね。

 さてそうなると、年末にクレジットカードで支払った医療費の取り扱いが問題になります。

 医療費控除の対象となる医療費の金額は、「その年中に支払った金額」に限られています。未払いのまま年を越せば、その年の医療費控除の対象にはなりません。

 クレジットカードを使って支払った医療費も、当然、医療費控除の対象となります。
 しかし、医療費の支払日が「カードを使って治療費を支払った日」となるのか、「カード会社による引き落としがあった日」となるのかで判断に迷うところです。

 結論は「治療費を支払った日」とするのが適当です。
 昨年末にカード払いした治療費の口座引き落としが年明けであった場合でも昨年中の医療費に含めることができます。

 同様に、もし借入金で医療費を支払い、その借入金を翌年に返済したようなケースでも、実際に支払った日、つまり昨年の医療費に含めることになります。

 なお、医療費をカード払いした場合、患者の手元に医療費の領収書がないことも考えられます。
 このような場合には、クレジットカード契約書の写し、信販会社の領収書などを申告書に添付し、治療費の支払先や支払金額を証明することが必要となります。

 確定申告ももう間近。医療費を多く支払った人は、医療費控除の対象となる医療費を早めに整理をしておきたいところですね。


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税金の払いすぎに気づいたとき

【質問】
30代のサラリーマンです。先生のブログを読んでいて、平成19年度に医療費控除が受けられたことに気づきました。
今さらですが、払いすぎている税金を戻してもらうことはできますか?

【回答】
確定申告をしていないサラリーマン等が医療費控除の申告をしなかった場合、その医療費を支払った年の翌年の1月1日から5年間は申告することができます。
但し、すでに確定申告を済ませた者の場合は申告期限から1年以内に「更正の請求」をしなければなりません。



 医療費控除は1年間に支払った医療費の10万円(総所得金額等が200万円未満の場合は、原則、総所得金額等の5%)を超えた部分を総所得金額等から差し引ける制度です。

 が、ちょっとした風邪での通院などでは医療費を10万円も使うことはまず、ないと思います。


 しかし、子供の成長期に行う歯列矯正や、妊娠・出産関係の費用、レーシック手術の費用などは大きな支出になります。

 健康保険の適用外でも医療費控除が受けられるものがありますから、きちんと計算することをオススメいたします。

 さて、こうしてあらためて計算したところ、ご相談の方のように過去、医療費控除が受けられたのに!と口惜しく思われる方もいらっしゃるかと思います。どうすればよいでしょうか?


 まず、ご相談の方のように、確定申告をしていないサラリーマンの方が医療費控除の申告をしなかった場合は、その医療費を支払った年の翌年の1月1日から5年間は払いすぎた税金を戻してもらうことができます。

 今回の確定申告では、平成17年度までは所得税の還付請求をすることができます(平成16年度以前のものは期限切れです)から、平成19年度に払いすぎた税金も還付請求できます。


 ただし、自営業者のように既に確定申告をされた方については、注意が必要です。

 すでに確定申告を済ませてしまっていて納め過ぎの税金がある場合は、還付申告ではなく「更正の請求」という手続きが必要になります。

 この請求ができる期間は申告期限から1年以内です。


 もしご相談の方が自営業者で確定申告をされている方だった場合、更正の請求ができる期間を過ぎていますので、払いすぎた税金は戻ってきません。


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医療費控除の対象になる介護保険制度下のサービス

【ポイント】
居宅サービスのうち、訪問看護など医療系サービスは、自己負担額の全額が医療費控除の対象となる一方で、訪問介護など福祉系サービスは、医療系サービスと併せて利用する場合に限り、自己負担額全額が対象となります。

また、施設サービスについては、介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設の介護費の自己負担額(介護費、食費および居宅費)は医療費控除の対象となります。(特別な食費や居住費は除く)



 今日お話しするのは、介護保険制度下のサービスで、医療費控除の対象になるものについてです。

 介護保険のサービスの費用は、医療費控除の対象になるものとならないものがあります。


 まず、居宅サービスの対価の中でいわゆる医療系のサービスは医療費控除の対象になります。

 具体的には、訪問看護、介護予防訪問看護、
訪問リハビリテーション、介護予防訪問リハビリテーション、
居宅療養管理指導(医師等による管理・指導)、介護予防居宅療養管理指導、
通所リハビリテーション、介護予防通所リハビリテーション、
短期入所療養介護、介護予防短期入所療養介護
などを言います。

 また、居宅サービスのうち、いわゆる福祉系のサービスは、医療系サービスと併せて利用する場合に限り、自己負担額全額が医療費控除の対象となります。

 具体的には、訪問介護(ホームヘルプサービス。ただし生活援助中心型のものを除く)、
夜間対応型訪問介護、介護予防訪問介護、
訪問入浴介護、介護予防訪問入浴介護、
通所介護、認知症対応型通所介護、
小規模多機能型居宅介護、介護予防通所介護、
介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護、
短期入所生活介護、介護予防短期入所生活介護
などです。


 次に、施設サービスのうち、介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設の介護費の自己負担額(介護費、食費および居宅費)は医療費控除の対象となります。

 ただし、施設サービスのうち、指定介護老人福祉施設または指定地域密着型介護老人福祉施設は、介護費の自己負担額、食費および居住費の自己負担額として支払った額の合計額の2分の1が医療費控除の対象です。


 医療費控除の金額は、居宅サービス事業者や老人福祉施設が発行する領収書に、医療費控除の対象となる金額が書いてありますので確認してください。


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スポーツジムや温泉の利用料が医療費控除の対象に?!

【ポイント】
「運動型健康増進施設」のうち指定運動療法施設で医師の処方に基づいて運動療法を実施した場合の施設利用料等(スポーツジムの利用料など)や、温泉利用型健康増進施設で医師の指示に基づいて治療のための温泉療養を行った場合の施設利用料等は、医療費控除の対象となります。



 「医療費控除」というと、病気や病院にかかったとき・・・というイメージをお持ちの方がほとんどではないでしょうか。

 今日は、一定のスポーツジムや温泉施設を利用した際に医療費控除が受けられるパターンをご紹介いたします。


 厚生労働省は国民の健康づくりを推進するうえで適切な施設を認定し、その普及を図るため、「健康増進施設認定規程」を策定しています。

 大臣認定を受けた施設のうち「運動型健康増進施設」の一部、および「温泉利用型健康増進施設」では一定の条件下で施設利用料(スポーツジム利用料等)が医療費控除の対象となります。


 まず、「運動型健康増進施設」(全国344カ所、うち指定運動療法施設は187カ所:2009年12月末現在)は、健康増進のための有酸素運動を安全かつ適切に行うことのできる施設でトレーニングジムや運動フロア、プールなどを完備したもののことです。

 このうち指定運動療法施設で医師の処方に基づいて運動療法を実施した場合には、施設利用料等が医療費控除の対象となります。

 医療費控除を申告する際には、医師による「運動療法実施証明書」と指定運動療法施設の利用料の領収証が必要になります。


 また、「温泉利用型健康増進施設」(25カ所:2009年12月末現在)は、健康増進のための温泉利用および運動を安全かつ適切に行うことのできる施設のことです。

 この温泉利用型健康増進施設で医師の指示に基づいて治療のための温泉療養を行った場合には、施設利用料等が医療費控除の対象となります。

 施設の利用料等について医療費控除を申告する際は、医師による「温泉療養証明書」と、温泉利用型健康増進施設の利用料の領収証が必要になります。


 先日、「税理士新聞」に医療費控除関連の記事を寄稿しました。
 医療費控除については、3月5日発行の「税理士新聞」の記事もぜひご参照ください!


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