いずみ会計事務所の「ためになるブログ」Season2

東京都千代田区二番町(麹町)で開業している「いずみ会計事務所」のブログです。税務・経理や会計の最新動向から、顧問先企業のご紹介まで、女性税理士ならではの視線で綴ります。

給与課税

役員がグリーン車を使って通勤する場合

【質問】
当社の取締役が来月から通勤に新幹線を使うことになりました。
役員ですので、グリーン車を使って通勤してもらうことを考えていますが、新幹線料金やグリーン料金は税法上、どのような扱いになるのでしょうか?

【回答】
所得税法上、通勤のために新幹線を利用する場合の運賃等は「経済的かつ合理的な金額」であれば一定金額の範囲内までは「通勤手当」として非課税になります。
ただし、グリーン料金はこの範囲外であるため、通勤手当として支給したら給与課税されます。



 従業員や役員に支給する通勤手当は、公共機関やマイカーで通勤する場合、それぞれ一定の金額の範囲までは非課税として取扱うことができるため、給与課税されません。

 電車やバスだけを利用して通勤している場合、非課税となる限度額は、通勤のための運賃・時間・距離等の事情に照らして、「最も経済的かつ合理的な経路及び方法」で通勤した場合の通勤定期券などの金額となります。

 ご相談の方のように、通勤に新幹線を利用した場合の運賃等も「経済的かつ合理的な方法による金額」に含まることとされています。

 ただし、グリーン車を利用した場合は、そのグリーン料金分は含まれないこととされており、グリーン料金分を通勤手当として支給した場合、その金額は給与課税されます。

 ちなみに、消費税法上の取扱いは若干異なりますので、ついでに?!ご紹介しておきます。

 消費税法上、従業員や役員に支給する通勤手当は、課税仕入れとして取扱い、売上に係る消費税額から税額控除ができることとなっています。

 給与課税されるグリーン料金があったとしても、あくまでも「実費弁済」で消費税が含まれる経費を会社が支払ったこととして取り扱うため、他の通勤手当と同様、課税仕入れとして取り扱うこととされています。

 給与=非課税、とならないものが一部入ってくることにご注意ください。


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社員旅行を実施 会社負担の税務は?

【質問】
秋の行楽シーズンに社員旅行を計画しています。
社員旅行だから、福利厚生費として処理しても問題ないですよね?

【回答】
社員の慰安を目的に行われるものですので、基本的に福利厚生費として処理することができます。社員旅行の日程が4泊5日以内、全従業員の50%以上が参加するなどの要件を満たしていること、また過度に贅沢なものでないことなどが要件になります。


 1970-80年代に比べると減ってきているものの、ご相談の方のように、秋の行楽シーズンに社員旅行を計画している会社はまだあるようですね。

 そしてご相談の方のように、会社が社員旅行を実施する場合、旅行費用の一部を会社が負担するケースがほとんどです。

 社員旅行は、社員の慰安のために行われるものなので、これらの費用については福利厚生費として処理することができます。
 ただし、場合によっては従業員への給与となることもあるので要注意です。

 基本的には、
(1)社員旅行の日程が4泊5日以内(海外旅行の場合は、旅行先での滞在日数が4泊5日以内)
(2)全従業員の50%以上が旅行に参加

・・・などの要件を満たしていれば、給与課税されることはありません。
 
 しかし、過度に贅沢な社員旅行など、社会通念上、一般的な旅行費用の範囲をこえたものは、会社負担の費用部分が給与課税される・・・と考えたほうがよさそうです。

 ところで、どうしても都合がつかず社員旅行に参加できない社員に対して、会社が旅行費用の負担に代えて金銭を支給するケースがあります。

 この場合、税務上の取り扱いが大きく変わってくるので注意が必要です。

 旅行に参加できなかった社員に支給した金銭は、給与として取り扱うことになります。
 それと同時に旅行の参加、不参加を問わず、すべての社員に対し、その支給した金額の分だけ給与を支払ったこととされてしまいます。

 該当者がたった一人であったとしても、税務上、デメリットになりますので注意が必要です。


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